夏の暑さが終わり、徐々に涼しくなって過ごしやすくなってくる秋。
咳が出るな~と思ってアレルギーが原因だと始めから思い込んでしまうと、発見が遅れて大変なことになってしまう病気もあります。
病院へ行くほどではないけど、いつもより咳が出るような・・。
決定的な症状が出ていない場合は、判断に困りますよね。
今回は「秋の咳」について病気・アレルギー別にいろいろな原因を例にあげながらご説明します。
秋の咳の原因は?病気・アレルギー別
秋に咳が出る原因は下記の可能性があります。
- 秋風邪
- 咳喘息
- マイコプラズマ肺炎
- 花粉症
- 通年性アレルギー性鼻炎
- 寒暖差アレルギー
それぞれ見ていきましょう。
秋風邪
秋風邪とは秋になって昼と夜の寒暖の差が激しくなると、自律神経がみだれ免疫力が低下してしまい風邪をひきやすくなります。
夏や冬の風邪と違い、高熱や激しい嘔吐などはないものの、だらだらといつまでも症状が続くのが秋風邪の特徴といえます。
咳喘息
この病気は特にアレルギーのある人に多いとされています。アレルギー反応によって、軌道が炎症を起こしてしまうためです。秋に多くなるのは、気温の温度差が原因とされていることも大きな理由です。
主な発作の要因は、
- 室内外の温度差
- たばこの煙の受動喫煙
- 運動
- 飲酒
- ストレス
- ホコリやダニなどのいわゆるハウスダスト
風邪に併発して起こることが多く、風邪をひいた後に2~3週間以上咳が続くことがあれば、この病気の可能性があります。
マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ肺炎は気道に感染する肺炎です。呼吸系に感染すると以下の炎症を起こしやすくなります。
症状は以下の通りです。
- のどの痛み
- 鼻水、鼻づまり
- 37℃程度の微熱から39度の高熱
- 咳、痰のからむ咳(解熱しても1か月近く続く症状)
- 喘息の悪化(喘息を持っている場合)
- 呼吸困難(軽度)
乳幼児に感染した場合は風邪程度で済みますが、学童期ごろになると肺炎を起こします。同じように大人が感染した場合も肺炎になります。
免疫力が強いほど肺炎になりやすいのです。痰や唾液、席で人にうつる飛沫感染です。空気が乾燥する秋から冬に多く発症します。
RSウイルス
風邪に似た症状があり多くの場合1~2週間で治ります。生後2歳までにほとんどの乳幼児がかかります。
初めてかかった乳幼児の場合は「鼻水→38~39度の発熱→咳」の順で症状を発症します。
その中の20%~40%の乳幼児が細気管支炎や気管支炎、肺炎を起こします。感染者の咳やくしゃみなどからの飛沫感染をするので、空気が乾燥する秋から冬に多く発症します。
秋の咳が出るアレルギー
アレルギーの症状は複雑さや重症度、微候の点で異なります。
一般的な症状は、
- 目のかゆみ・湿疹
- 鼻炎・結膜炎
- 気管支収縮・嘔吐
- 下痢・稀にアナフィラキシー
各アレルギーを見ていきましょう。
花粉症
花粉症は、杉やヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
アレルギー性鼻炎は原因物質(アレルゲン)の種類によってさらに二つに分類されます。
季節性アレルギー性鼻炎と通年性アレルギー性鼻炎です。
・季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)
原因のある花粉の飛ぶ季節だけに症状があります。
【主なアレルゲン】スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサなど
・通年性アレルギー性鼻炎
アレルゲンが1年中あるので、症状も一年中あります。
【主なアレルゲン】ダニ、カビ、家の中のちり(ハウスダストなど)、ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛
通年性アレルギー性鼻炎のアレルゲンともされている、カビやダニ。
この二つは特に秋に気を付けたいアレルゲンでもあります。
その理由をご説明していきます。
・カビ
空気中に飛んでいるカビの胞子は梅雨~夏の間に発生繁殖し、秋になって乾燥すると胞子が飛びやすくなり、アレルゲンとなります。
・ダニ(ハウスダスト)
残暑や台風、秋雨で高温多湿になりがちな9~10月ごろはダニの繁殖もまだ活発に行われているため、生きているダニとそのフン、梅雨・夏以降に蓄積されたダニの死骸、その両方がとても多くなるのです。
寒暖差アレルギー
激しい寒暖差によって起こるアレルギー症状です。
アレルギーという名称がついていますが、アレルギー物質によって引き起こされるわけではないのです。
医学的には「血管運動性鼻炎」と言われていて、アレルゲンはありません。
症状は
- 鼻水
- くしゃみ
- 咳
- 頭痛
- 情緒不安定
風邪と間違いやすいですが、風邪ではないので熱は出ません。
寒暖差アレルギーの症状!咳以外でも知っておきたい3つの反応とは!?
最後に
秋の咳は症状がはっきりしないものあり、だらだら長引くこともあります。
その反面、RSウイルス・マイコプラズマ肺炎は人から人に感染します。
万が一、感染症の初期症状だった場合は、周りの人にうつすリスクも出てきますので、咳が続き「何か治らないな~。」と感じたら一度病院へ行ってみましょう。まずは、内科でいいですね。
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