もしかして食中毒?主な症状や注意が必要な食材はこれ!

暑い夏や湿気の多い梅雨の時期には特に注意が必要な「食中毒」。

でも、ちょっとした工夫や知識があれば、恐れることはありません!

この特集では、食中毒の症状や原因、予防方法などを分かりやすく解説し、
楽しい食卓を守るためのヒントをお教えします。

目次

食中毒って何?

食中毒とは、汚染された食品や水を摂取することで引き起こされる健康障害のことです。

急激な腹痛や下痢、嘔吐などの症状が特徴で、場合によっては重篤な症状を
引き起こすこともあります。特に、免疫力が低下している人や高齢者、子どもは、
重症化しやすいため注意が必要です。

食中毒は、感染源によってさまざまな種類があります。

一般的には、細菌、ウイルス、寄生虫、化学物質が原因とされています。
それぞれの感染源が異なるため、予防策や治療法も異なります。
正しい知識を持ち、迅速に対応することが大切です。

また、食中毒は季節によって発生しやすい時期があります。
特に夏場は気温が高く、細菌が増殖しやすいため、発生件数が増加します。
しかし、冬場でもウイルス性の食中毒が増えるため、年間を通して油断は禁物です。

食中毒の症状と治療方法

■ 食中毒の原因は大きく分けて3種類あります。

  • 細菌
  • ウイルス
  • 化学物質や寄生虫

それぞれ見ていきましょう。

細菌性の食中毒

概要

食中毒の原因は多岐にわたりますが、最も一般的なのは細菌によるものです。

細菌性の食中毒は、細菌やその毒素が食品中に存在し、それを摂取することで発症します。

代表的なものには、サルモネラ菌カンピロバクター腸炎ビブリオ菌などがあり、
特に夏場にはこれらの菌が増殖しやすくなります。これらは生肉未調理の魚介類
多く存在し、適切に調理しないと感染の危険があります。

主な症状

細菌性の食中毒の主な症状にはこのようなものがあります。

  • 急激な腹痛
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 発熱

症状の現れ方や重症度は、摂取した細菌の種類や量、個人の健康状態によって
異なります。通常、数時間から数日以内に症状が出始めます。

何科?治療法は?

内科消化器内科を受診します。

細菌性食中毒の基本的な治療方法は、身体の免疫反応を利用して細菌や毒素を出し切ることです。
その場合、市販の薬などを使わずに悪いものを出し切って回復させることが大切です。

ただし、重症化した場合には整腸剤や、必要に応じて細菌を殺す抗生剤を処方することもあります。

また、下痢や嘔吐が続くと脱水症状を引き起こすこともあるので、スポーツドリンクや
経口補水液で、水分と一緒にミネラルも補うようにします。

ウイルス性の食中毒

概要

ウイルスもまた、食中毒の大きな原因の一つです。

ノロウイルスロタウイルスは、特に冬場に流行しやすく、このウイルスが付着した食材や
水を摂取することで感染します。

これらのウイルスは少量でも感染する力が強いのが特徴のため、手洗い調理器具の消毒
予防のための重要となります。

主な症状

ウイルス性の食中毒の主な症状にはこのようなものがあります。

  • ひどい吐き気
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 腹痛

これらの症状は、ウイルスに感染してから数時間から48時間以内に現れることが多いです。
また症状は数日続くことがあり、脱水症状を引き起こすこともあります。

何科?治療法は?

内科小児科消化器内科を受診します。

ウイルス性食中毒の治療の基本は支持療法で、特に水分補給が重要です。
抗ウイルス薬は存在しないため、症状に応じた対症療法が中心となります。

化学物質や寄生虫が原因の食中毒

概要

比較的稀ですが、化学物質や寄生虫が原因で食中毒を引き起こすこともあります。

化学物質では、農薬や重金属が混入した食品が問題となり、寄生虫では生魚に含まれる
アニサキスがよく知られています。

これらのリスクを理解し、適切な調理方法を心がけることが重要です。

主な症状

化学物質による食中毒の症状にはこのようなものがあります。

  • 神経症状
    (脳神経障害、意識障害、けいれん、幻視、幻聴、精神錯乱、筋弛緩、意識不明など)
  • 消化器症状
    (吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、せき、よだれ、息切れ、重度の低血圧、呼吸困難、 胸痛など)

また、寄生虫による場合はこのような症状があります。

  • 激しい腹痛
  • アレルギー反応
    (蕁麻疹、呼吸困難、喘鳴、腹痛、嘔吐、下痢、血圧低下、 意識障害など)

アニサキスアレルギーは、アニサキスが体内に含まれるタンパク質がアレルギー物質
となって、免疫系が反応して起こります。

化学物質や寄生虫が原因で食中毒を起こした場合は、いずれも、特定の症状が
突然出現することが多いです。

何科?治療法は?

化学物質による食中毒は、内科中毒専門の医療機関
寄生虫の場合には、内科消化器内科を受診することが一般的です。

特定の駆虫薬が使用されることがあります。どちらの場合も、早期の受診が重要です。

食中毒になりやすい食材!要注意リスト

生魚・生肉・卵

食中毒になりやすい食材には、生魚や生肉、卵があります。
特にお刺身や生卵は新鮮であっても細菌のリスクがありますので、
保管状態や食べるタイミングに注意が必要です。

また、加熱が不十分な鶏肉や豚肉も要注意です。内部に細菌が残ると食中毒の原因になります。

貝類

貝類も食中毒のリスクを含む食材のひとつです。

特に夏場の赤潮発生時には、貝に毒素が蓄積することがあり、これを知らずに
摂取すると体に影響を及ぼします。貝類を食べる際は、信頼できる供給元から購入することが重要です。

果物や野菜

さらに、洗浄が不十分な果物や野菜も食中毒の原因となることがあります。
表面に付着した細菌や農薬の除去が不十分だと、食中毒になる可能性が高まります。

食べる前にはしっかりと洗浄し、安全な状態で摂取しましょう。

食中毒の予防!自分でできることは?

食材の選び方と管理

新鮮な食材は確かにおいしいですが、それだけで安心してはいけません。
食材の購入から管理について、ポイントをご説明します。

  • 食材購入先 :衛生状態がよく信頼できる販売店で購入
  • 食材選び  :見た目・匂い・手触りで鮮度を確認
  • 保管方法  :購入後は迅速に冷蔵保存、適切な温度で保存

まず第一に、信頼できる販売店で購入することは、食中毒を防ぐためには欠かせません。

店内の衛生状態や、スタッフの対応などもチェックポイントのひとつです。
安心して購入できる店を見つけておくと、食の安全が一層高まります。

さらに、食材を選ぶ際には、見た目だけでなく、匂いや手触りも確認しましょう。

変色や異臭、ぬめりがある場合は、購入を控えるのが無難です。
特に魚介類や肉類は、鮮度が命なので、しっかりと選別することが重要です。

最後に、新鮮さを保つために購入後はすぐに冷蔵保存し、適切な温度管理をすることが
とても大事です。

特に生鮮食品は、温度や湿度に敏感なので、家に持ち帰ったらすぐに冷蔵庫に入れましょう。

調理法で変わる!食中毒予防の秘訣とは?

食材を安全に食べるためには、調理法が重要な役割を果たします。
次の大事な3つのポイントについて、ご説明していきます。

  • 十分な加熱
  • 食材同士の交差汚染を避ける
  • 調理後は早めに食べる

まずは十分な加熱が基本です。特に肉類や魚介類は、中心部までしっかり火を通すことで、
細菌のリスクを減少させることができます。
適切な温度で調理することが、安全な食事の第一歩です。

また、調理の際には、食材同士が交差汚染しないように配慮しましょう。
生肉を触った手や器具でそのまま他の食材を扱うと、細菌が移動してしまいます。
調理器具は使用後すぐに洗浄し、手もこまめに洗うことが大切です。

さらに、調理後は早めに食べることも食中毒予防には効果的です。
調理した料理は室温に長時間放置せず、早めに食べきるか、適切に保存しましょう。
温度や時間管理をしっかりと行うことで、食中毒のリスクを大幅に減少させることができます。

その他、家庭でできる食中毒対策

  • 手洗いや調理道具の清潔さ
  • 冷蔵庫と食材の温度管理
  • 調理はしっかり加熱

家庭での食中毒対策は、何と言っても「清潔さ」が鍵となります。
手洗いはもちろん、調理器具やまな板の消毒も忘れずに行いましょう。

また、食材の取り扱いにも注意が必要です。特に生の肉や魚を扱う際は、
専用のまな板や包丁を使い、使用後はしっかりと洗い流すことが大切です。

冷蔵庫の管理も重要です。
冷蔵庫の温度は4℃以下、冷凍庫は-18℃以下に保ち、食材を適切に保存しましょう。

特に魚介類や肉類、卵などは早めに使い切ることを心がけると良いでしょう。
賞味期限をしっかりと確認し、期限が近いものから使うようにすると、無駄も減り一石二鳥です。

さらに、調理の際にはしっかりと加熱することが食中毒予防に繋がります。
特に肉類は中心部までしっかりと火を通すことが重要です。

煮物や炒め物の場合、沸騰した状態をしばらく維持することが安全です。
料理を楽しむ時間を安心して過ごすためにも、これらの対策を日常生活に取り入れてみてください。

食中毒になってしまった時の対処法

①安静と水分補給

万が一食中毒になってしまった場合、まずは安静にすることが第一です。
体内の菌を早く排出するために、水分補給をしっかりと行いましょう。
電解質を含むスポーツドリンクや経口補水液が役立ちます。嘔吐や下痢が続く場合は、
無理に食べ物を取らず、水分補給に専念してください。

症状がひどい場合は医療機関を受診

食中毒の症状がひどい時や長引く場合は、医療機関を受診することをお勧めします。
医師の診断を受け、適切な治療を受けることで、早い回復を目指すことができます。
また、症状が軽くても人に感染させるリスクがあるので、他の人との接触を避けるようにしましょう。

③症状が落ち着いても消化の良い食事

そして、症状が落ち着いた後も、しばらくは消化に良い食事を心がけると良いです。
お粥やスープを中心に、胃に優しい食材を選びましょう。食中毒はつらい経験ですが、
その後の対策をしっかり行うことで、再発を防ぎ安心して美味しい食事を楽しむことができるでしょう。

最後に

食中毒は誰にでも起こり得るものですが、
日頃の心がけ次第で大きくリスクを減らすことができます。

食材の管理や清潔な調理環境を保つことで、食中毒の予防につながります。

また、何か気になる症状が現れた場合は、
早めに医療機関を受診することをお勧めします。

おいしい食事を心から楽しむために、今日からできる対策を始めてみませんか?
元気に食を楽しむ日常を取り戻しましょう!

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