食中毒というと、普通は消費期限の切れた食べ物や、腐った食べ物を食べたことが原因だと思っていましたが、ヒトからヒトにうつる食中毒もあるんですね。
食中毒と言っても色々な種類がありますが、やっぱりあの食中毒が要注意でした!
ここでは、うつる食中毒について、対処法、注意点、病院へ行くタイミングについてご説明していきます。
うつる食中毒は?感染経路・症状
ノロウイルスはうつる!
まず食中毒には「細菌性の食中毒」と「ウイルス性の食中毒」があります。
ヒトからヒトへうつるのは「ウイルス性の食中毒」です。
その中でもノロウイルスは冬に多く発症し、この時期の食中毒のほとんどがノロウイルスによるものだと言われています。
ノロウイルスの感染経路
ノロウイルスの感染で怖いのが、飛沫感染です。
患者から出る唾液やクシャミなどで飛散したウイルスは、空気中にただよっていて、それを吸い込むことで感染が広がってしまいます。
また患者の触ったものからも感染する接触感染の場合があり、
トイレの便座やドアノブやテーブルなど、患者がを触った場所にふれた場合には石鹸でよく手洗いをして下さい。
看護やお掃除の時にはマスクと手袋を着用するのを忘れないでください。
ノロウイルスの症状
潜伏期間は、感染から平均して24時間~48時間で、嘔吐・下痢・微熱(38℃程まで)・腹痛などが主な症状です。
最初に嘔吐が数時間、次に下痢へと症状が変わります。
嘔吐・下痢の症状は、1日数回からひどい時になると十回ほど、と大変辛いですが、これらの症状は通常1日から2日で回復へ向かいます。
うつった時の対処法は?
患者の場合
ノロウイルスに感染した場合は、
自宅でもマスクをかならず着用して、飛沫感染を広めないようにしましょう。
吐しゃ物はトイレか袋に吐くようにして、口を縛って捨てましょう。
看護する場合
看護する人は、必ずマスクと手袋を着用して患者の便や吐しゃ物の処理をすることが大切です。
たノロウイルスの消毒には一般的なアルコール消毒液は効果がないので、塩素系の漂白剤(ハイターなど)を薄めて使用します。
1リットルのペットボトルでキャップ約4杯の漂白剤を入れることで、簡単に家庭で作ることができます。これをスプレーしてタオルで拭いて下さい。
床、壁、家具、特にトイレ周りには多くのノロウイルスが付着しているので、消毒を徹底することが大切です。
うつらないための注意点は?
まず冬はノロウイルスが流行するので、人混みをなるべく避け、マスクを着用しましょう。また帰宅したらうがいをしましょう。
大勢の人が触る可能性のあるものには注意して、触ったら石鹸でよく手洗いをしましょう。
公衆トイレは特に注意が必要です。
便座には他人のウイルスがビッシリ付着しています。気になる人には和式トイレの使用をオススメします。
病院へ行くタイミングは?
ノロウイルスの下痢や嘔吐は2から3日でだいたい落ち着きますが、脱水症状が進むとひどいだるさに襲われます。
水分が飲めず、ぐったりしてきたら病院で点滴をしてもらった方が楽になります。
乳幼児や高齢者で自分の症状がしっかり訴えられない場合は
目が落ちくぼんでいないか、唇がかさかさに乾いていないか、意識はしっかりしているか、いつも血圧を測っている方なら血圧がいつもより低いというのも目安になります。
また 腹痛がひどい、下痢がひどくて血便がでた時も一度受診したほうがいいでしょう。
私とノロウイルス
私は大人になってから、幸いまだノロウイルスにかかったことがありません。
でも、ある冬の日に、職場で仕事のメンバーが、いきなり嘔吐してしまい、とっさのことだったので素手で処理したことがあります。
その後すぐに、石鹸で手洗い、うがいをしたおかげか、免疫力があったのか、ノロウイルスには感染しませんでしたが、職場では大流行してしまい、一時期とても大変でした。
最後に
ノロウイルスは生牡蠣を食べたヒトがウイルスにあたってかかるものだと思っていましたが、生牡蠣を食べなくても「飛沫感染」であっという間にうつってしまう病気だということが分かりましたね。
感染しないためには、外出時はマスクをすること、帰宅したらうがいと石鹸でしっかり手洗いをすることが大切です。