「カンピロバクター」って何ですか?初めて耳にする言葉なので調べてみました。
すると、生肉が原因の最も多い食中毒だということが分かりました。
ここでは「カンピロバクター」の潜伏期間から発症まで、完治の期間、症状などをご説明していきます。
カンピロバクターの潜伏期間~発症・完治までの期間は?
潜伏期間から発症は?
潜伏期間は他の食中毒に比べて長く2~5日程度かかります。
100個くらいの少量で感染するので体内で発症するまで増えるのに時間がかかります。
完治までの期間は?
カンピロバクター食中毒は通常1週間程度で自然治癒します。
下痢や嘔吐による脱水症状に注意し、水分補給を小まめに行い、暖かくして休みましょう。下痢止めや吐き気止めは使わず、下痢や嘔吐は出すだけ出してしまいましょう。
症状は?
最も多い症状は水様便の下痢です。
次に嘔吐、腹痛、38度位の発熱、頭痛、倦怠感などです。
まず重症化することはありません。ただし高齢者や幼児は重症化することがあります。
また稀ですが感染後数週間で、呼吸困難、手足や顔面の麻痺、が起こるギラン・バレー症候群を発症する可能性があります。
潜伏期間中でもうつる?
カンピロバクターは通常ヒトからヒトにはうつりません。
便を介してうつる可能性があるので、例えば子供がカンピロバクターに感染し、便の処理を親が行った場合には必ず石鹸でよく手を洗うように注意しましょう
潜伏期間中に検査してもわからない?
カンピロバクターの潜伏期間中に、検便を行い検査機関に送ることはできますが、菌の培養が完了して結果がでるまでに数日間かかるために、通常検査は行わず何をどのようにして食べたかで食中毒の診断をします。
そもそもカンピロバクターとは?
カンピロバクターは、グラム陰性でらせん状に湾曲した形態を示す真正細菌の一属の総称です。
一般的には1982年に食中毒菌として指定されました。3〜5%の酸素濃度でよく増えます。ちなみに空気中だと酸素の割合は21%なので、増えることができません。
カンピロバクターの種類
食中毒の原因となるカンピロバクターは2つあります。
- カンピロバクター・ジェジュニ(鶏や牛の腸内常在菌)
- カンピロバクター・コリ(豚の常在菌)
その中でも食中毒の原因はカンピロバクター・ジェジュニがほとんどで、鶏肉や牛肉は食中毒になりやすいといえます。
- 鶏肉にはカンピロバクターが沢山いる
- フンとカンピロバクターの関係
- カンピロバクターの流行時期について
さらに鶏肉の部位で見てみると、 レバーで6割、普通の鶏肉なら9割以上菌がいます。
犬猫のフンが感染源となったケースもあリます。ペットを飼っている人は触ったら必ず石鹸でよく手を洗いましょう。
普通、食中毒というと夏に流行りますが、カンピロバクターの場合、季節は関係ありません。事件数が細菌性の食中毒では最も多いです。
何故かというと、カンピロバクターは100個くらいの数で感染するからです。
私と「カンピロバクター」
小学校の家庭科の調理実習の時間に、先生から「まな板でお肉やお魚は一番最後に切りましょう。」「まな板でお肉やお魚を切ったら洗剤でよく洗いましょう。」と教わりました。
それがなぜか、今分かりました。先生は「カンピロバクター予防」のことを伝えたかったのですね。
最後に
「カンピロバクター」の食中毒にならないために、鶏肉や牛肉を食べる時は十分に加熱をしましょう。
特に鶏肉は調理で火を中まで通すのにけっこう時間がかかるので、生焼けで食卓にださないように、また肉をつかむトングや箸を使ったもので、野菜を触ったり、肉を切ったまな板を洗剤で洗わずに、野菜を切ったりしないように十分注意していきましょう。