耳の中がポコポコ音がするような・・。
水やゴミが入ったのか?
耳の中なのでわかりずらいですよね。
普段と明らかに違う場合、継続的にポコポコと音が鳴る場合は私ならすぐに耳鼻科で診てもらいます。
今回は、耳がポコポコする原因を調べてみました。
耳がポコポコする原因とは?
耳がポコポコする原因はこの7つの可能性があります。
1.小さい耳垢
2.筋肉のけいれん
3.気圧の変化
4.耳に異物が入っている
5.滲出性中耳炎
6.中耳炎の初期症状
7.耳管狭窄症・耳管開放症
それぞれ見ていきましょう。
小さい耳垢
小さい耳垢で耳がポコポコする原因
小さく固くなった耳垢が鼓膜に当たると、ポコポコ音がすることがあります。
家庭での耳掃除は、週に1回くらいが目安の頻度です。
鼓膜を傷つけないため、耳の入り口から2cmくらいまでを目安に綿棒などでやさしく掃除します。
奥の耳垢は、家庭で無理に取らず耳鼻科でとってもらいましょう。
筋肉のけいれん
筋肉のけいれんで耳がポコポコする原因
耳の周りの筋肉がコリや緊張で痙攣を起こし、太鼓をたたいたようなポコポコという耳鳴りが起きることがあります。
数分で治まることがほとんどです。長引いたり頻回に起こる時は、耳鼻科などを受診しましょう。
気圧の変化
気圧の変化で耳がポコポコする原因
耳と鼻をつないでいる耳管という管があります。
耳管は通常閉じていますが、開閉することで、外気圧と中耳の圧を同じに保つはたらきをしています。
外気圧が変化すると、耳管は一旦開き、また閉じます。飛行機に乗った時など急な気圧の変化に、体がすぐに対応できず耳管が閉じたままになってしまいことがああります。
そのような状態では、ポコポコという耳鳴りが聞こえることがあります。
もともと耳管が狭い人は、気圧の変化の影響を受けやすい傾向があります。
また風邪を引いている時や過労の時は、耳管が狭くなりやすく、少しの気圧の変化でも症状が起起こしやすい傾向があります。
気圧の変化の注意点
気圧の変化が原因の場合は、「耳抜き」という方法で解消できます。
やり方は、
①口を閉じ鼻をつまむ
②そのまま鼻から息を出すイメージで力を入れる
(鼓膜の内側と外側の圧力差を解消します。)
自分でうまく耳抜きできない場合は、耳鼻科受診をした際にコツを教えてもらうといいかもしれません。
耳に異物が入っている
耳に異物が入っていることで耳がポコポコする原因
耳に水・虫など異物が入った時に、ポコポコと音がすることがあります。
水が入った場合は、
水が入った側の耳を下に向けたり、耳の穴に綿棒などやわらかいものをそっと入れて(入り口から2cm付近まで)水を吸い取ったりします。
虫が入った時は、
虫が光に集まる習性を利用して耳の外側から懐中電灯などの光をあてることで外に導き出せることがあります。
家庭で対応できないときは無理せず、耳鼻科などを受診しましょう。
滲出性中耳炎
滲出性中耳炎で耳がポコポコする原因
耳の鼓膜の内側に浸出液が溜まる中耳炎を滲出性中耳炎といいます。
症状
・耳鳴り
・自分の声がこもって聞こえる
・聴こえにくい
滲出性中耳炎で注意すること
滲出性中耳炎は、急性中耳炎のような耳の痛みなどの症状が無いため見逃されやすいのですが、放置すると難聴になりやすい中耳炎です。
耳がポコポコするような症状や聴こえにくい症状がある時は、早めに病院しましょう。
また自己判断で治療を途中でやめないようにしましょう。
中耳炎の初期症状
中耳炎の初期症状で耳がポコポコする原因
中耳炎を起こすと、耳がポコポコするような耳鳴り・違和感を起こすことがあります。
耳と鼻は耳管という管でつながっているので、風邪・副鼻腔炎・鼻炎などによる鼻づまりで耳に負担がかかり、中耳炎になることがあります。
小児は鼻汁をすすることで、よく中耳炎を起こします。
鼻汁は、片側ずつやさしく鼻をかんで対処するようにしましょう。
鼻づまりと耳の違和感が続く場合は、耳鼻科などを受診し、悪化させないようにしましょう。
中耳炎は初期症状でも放置していると治りにくくなり、急性中耳炎から滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)、慢性中耳炎(まんせいちゅうじえん)などへ症状が悪化してしまうことがあります。
耳の奥に痛みがあったり、耳が詰まって難聴の症状があったりする場合は、早い段階で耳鼻科で受診しましょう。
耳管狭窄症・耳管開放症
耳管狭窄症・耳管開放症で耳がポコポコする原因
耳管が塞がったり狭くなったりした状態を「耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)」といいます。
耳管狭窄症を起こし、耳管が開いたままになった状態を「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」といいます。
どちらも耳が詰まったような感じがしたり自分の声が響いたり耳鳴りがしたりします。
めまいや難聴を伴うこともあります。
耳管狭窄症は風邪や鼻炎などの鼻症状が原因になることが多く、耳管狭窄症と耳管解放症の共通の原因はストレス・睡眠障害などです。
耳管開放症の時など、「鼻をすする」ことで、耳の中に炎症を起こしやすくなります。
鼻汁は、片側ずつやさしく鼻をかんで対処する習慣にしましょう。
ネット上で耳がポコポコする人の声
〇耳の奥から変な音がします
私はお風呂を上がったら綿棒でいつも耳掃除をするのですが昨日それをやってからポコッポコッと聞こえるようになりました。
水が入ったのではと思い母にいつもどおり水をとってもらったのですがまったくなくならず今もなり続けています。
耳に負担をかけたといえばヘッドフォンとイヤフォンをよく使います。
前まで音量を大きくして聞いていたのですがさすがに大きすぎたと思い今は半分ぐらいの音量で聞いてます。
あと最近まで耳の中も外もただれていました。
耳掃除のやり過ぎでしょうか?なにか病気でしょうか?
回答お待ちしています
●お返事
耳の中から音がする症状、原因がわからないと心配ですよね。
最近まで耳の中も外もただれていたとのこと、外耳炎や中耳炎かもしれません。一度耳鼻科受診をされた方がよいかと思います。
私なら、耳鼻科受診をして、必要な治療を受けます。
長期間放置していたり、途中で治療をやめることで聴力低下することもあるので、早めに受診して医師の指示の下で治療を続けます。。
また、耳掃除のやりすぎで炎症をおこすことがあるので、耳掃除を自分でするときには、入り口から2cmくらいまで、力を入れないことを心がけます。
相談者の方も気を付けておられるように、治った後もヘッドホンなどの音量を大きくしすぎないようにします。
早く原因がわかり、自分に合った治療が受けられるといいですね。
参考書籍
■耳の病気の新常識―耳鳴り、めまいから難聴、中耳炎まで
(講談社健康バイブル) 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
慢性中耳炎も早いうちなら、手術で治せるものが多い。難聴は初期に気づきにくいが、オージオメーター検査で一目瞭然。幼児を中心に中耳に液体がたまる滲出性中耳炎がふえているなど、診断も治療法も日進月歩、最新情報をどうぞ!
著者について
本多 芳男
東京慈恵会医科大学・耳鼻咽喉科学・教授
東京慈恵会医科大学 医学部 教授
■謎の「耳づまり病」を自分で治す本
(現代人に急増の耳管開放症を治す極意)単行本(ソフトカバー)
内容(「BOOK」データベースより)
耳がふさがる、自分の声が耳の中で響く、相手の声が聞き取りにくい…。これらは耳管開放症の恐れあり!自らの耳管開放症を治した耳鼻科医が、本当に効くセルフケアと治療法を解説!
著者について
萩野仁志(はぎの・ひとし)
自らの耳管開放症を治した経験から、西洋医学と東洋医学を融合させた独自の治療体系を確立し、成果を挙げる。耳管開放症の名医としてインターネットで話題となる。はぎの耳鼻咽喉科院長。東海大学医学部専門診療学系漢方医学教室非常勤講師。
最後に
耳がポコポコする原因は7つあることがよく分かりましたね。
耳がポコポコする症状を治すためには
・病院を受診して、検査・治療を受ける。
・家庭での耳掃除は、入り口から2cmくらいまで、強くこすらない、やりすぎない。
・鼻をかむときは、片側ずつ、強く噛みすぎないように気をつける
以上のことが大切です。