毎年冬になると胃腸炎が流行しますね。いずれも腹痛、嘔吐、下痢、発熱などを引き起こし、とても辛い症状です。
もし胃腸炎にかかってしまったら、効果的な抗ウイルス薬がないため、予防がとても重要です。
ここでは胃腸炎の原因や症状についてご説明していきたいと思います。
胃腸炎とは?
胃腸炎とは、胃、小腸、大腸の粘膜に生じてしまった炎症をいいます。通常は細菌やウイルスによる感染性で起こりますが、毒性のある化学物質や薬の摂取が原因で起こることもあります。
原因
胃腸炎の原因は通常は感染ですが、毒素や薬の摂取が原因となる場合もあります。
典型的な症状には下痢、吐き気、嘔吐、腹痛があります。
診断は、いくつかの検査と、患者が最近感染性胃腸炎に汚染された人に接したり、汚染された食物を食べたり水を飲んだり、抗生物質を服用してはいないかを確認してくだされます。
症状
胃腸炎では軽症から重症までの下痢が起こりますが、食欲不振、吐き気、嘔吐、けいれん痛、腹部不快感などの症状があります。
普通、健康な成人では症状も軽く、胃部不快感と多少の下痢が起こるだけですが、重い病気にかかっていたり衰弱している人、乳幼児、高齢者では、脱水症状が起きたり、体液の電解質のバランスが崩れて命に関わることがあります。
世界中で毎年約300~600万人の小児が感染性胃腸炎により死亡しています。
予防対策
排便後や便に触れた後に石鹸でしっかり手を洗うことが胃腸炎の感染性を防ぐ最善の方法です。
抗生物質はある種の細菌を殺す必要があるときにのみ使います。
各胃腸炎の種類・原因・症状
種類1.感染性胃腸炎とは
①原因
細菌やウイルスによる感染が原因でおこる病気です。ノロウイルス感染性やロタウイルス感染性が代表的な病気です。
その他に寄生虫や毒キノコなどの植物、ヒ素・水銀・カドミウムなどの化学物質で汚染された水や食べものなどを口に入れてしまうと感染性胃腸炎になります。
食中毒も感染性胃腸炎の一つです。
感染性胃腸炎は、乳幼児が多く発症しますが、どの年齢層の方でも多く発症する感染性です。
・細菌の種類
黄色ブドウ球菌・サルモネラ・ブドウ球菌・腸炎ビブリオ・病原性大腸菌・カンピロバクターなどがあります。
・ウイルスの種類
ロタウイルス・ノロウイルス・エンテロウイルス・アデノウイルスなどがあります。
②症状
下痢・吐き気・嘔吐・腹痛などが主な症状としてあげられます。
細菌やウイルスの種類・毒素によって症状の強さまちまちですが、発熱や疲労感などの全身症状がでることもあります。激しい下痢や嘔吐が続く場合は、脱水症状や電解質異常などを合併します。
潜伏期間は、病原体によって異なりますが、およそ1から3日程度です。
種類2.機能性ディスペプシアとは
胃に不調があるのに、内視鏡や検査などでは異常が見つからない病気です。
神経性胃炎、ストレス性胃炎、慢性胃炎と呼ばれていたものです。
①原因
胃の運動機能障害や精神・肉体的なストレスがあります。
②症状
胃もたれ、すぐに満腹感やつっかえる感じがある、みぞおち部分の痛み、みぞおち部分のやけるような感じです。
種類3.過敏性腸症候群とは
内視鏡や検査などでは異常は見られないのに、慢性的な便秘や下痢が続く病気です。
①原因
精神・肉体的なストレスがあります。
②症状
慢性的な便秘や下痢が続きます。
最後に
胃腸炎の原因はほとんどがウイルスや細菌によるもの(感染性胃腸炎)です。食中毒は、料理を作る際の加熱殺菌などが不十分な場合に起こりますので普段から十分に注意しましょう。
排泄の後、食事の前、外からの帰宅時には、石鹸でよく手洗いをすること、うがいをすること、また感染者がいた場合には汚物の処理の後、消毒などを徹底して行うことが、感染拡大を最小限にくい止めるためには大切です。
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