夏に起きる喉の痛みの原因の二大勢力は
「エンテロウィルス」と「アデノウィルス」です。
二つとも高温多湿が大好きなので、夏に流行することが多いのです。
夏に起きる喉の痛みの原因って何があるのでしょうか?
今回は、夏に喉が痛い原因は5つ以上あるって本当!?についてご説明します。
夏の喉の痛みの原因とは?
夏の喉の痛みの原因は6つあります。
- 夏風邪
- ヘルパンギーナ(エンテロウィルス)
- プール熱(咽頭結膜熱)
- 溶連菌感染症
- エアコンの付けっぱなし
- 喉の使い過ぎ
それぞれ見ていきましょう。
夏風邪
夏を代表する風邪ですね。
夏風邪はウイルス性の風邪になります。
夏のウイルスは大きく分けると2種類になり、喉の痛みはアデノウイルスに感染している可能性が高いです。
- アデノウイルス → 喉の痛み・咳が強く出る
- エンテロウイルス → 腸に出る(下痢など)
夏特有のウイルスですので、治し方にもコツがあります。
詳しくはこちら↓
夏風邪で喉の痛みの治し方!この2つでウイルスを退治!
ヘルパンギーナ
夏に保育園などで流行する咽頭炎で夏休みをはさんだ頃(6月~8月)に流行することが多い病気です。
幼児に多いですが、大人も感染します。
喉の痛み以外の症状は、
- 高熱が出る(38℃~40℃)
- 口内炎が出来る(時に水疱も)
- 口蓋垂(いわゆる【のどちんこ】)が赤く腫れる
エンテロウィルスと呼ばれるウィルス群による感染なので特効薬はありません。
喉の痛みは3~4日続きます。
とにかく水分補給をして、よく眠ることが一番早く治る方法です。
熱も高かったので氷を口に含ませてみると、少しは痛みが軽減するようで、少しずつ水分補給が出来たので痛みが強い時は試してみて下さい。
プール熱(咽頭結膜熱)
アデノウィルスによる感染症で、夏にプールでうつることが多い為、「プール熱」と呼ばれます。
子供に多いですが、大人も感染します。
強い喉の痛みの他に、
- 高熱が(38~40℃)4、5日続く
- 時に結膜炎のように白目が赤く腫れる
- 頭痛や腹痛、吐き気などが起きることも
感染力が強いので保育園や幼稚園で一人感染者が出ると、あっという間に集団感染することも多いです。
近くに真っ赤な眼をした子がいて、喉が痛くなった時はアデノウィルスによるプール熱の可能性が高いです。
保育園や学校は出席停止になりますので注意するようにして下さい。
溶連菌感染症
溶連菌感染症は通年して発症する病気ですが夏にかかった場合は、皮膚症状が出ることが多いです。
子供に感染しやすいですが、大人も感染します。
発症後1~2日で、かゆみを伴った小さな発疹が顔やからだにポツポツと現れます。
喉の痛み以外の症状は、
- 38~39℃の発熱
- イチゴのような舌
が特徴としてあげられます。
受診すると、抗生物質を処方されるのでなくなるまできちんと飲み続けることが重要です。
また、熱が下がったと思ってもぶり返すことが多い病気なので自己判断で服用をやめないようにしましょう。
エアコンの付けっぱなし
「○○日連続の熱帯夜です」と天気予報で言われる昨今、心地よい室温で眠りたいと思うのは、しょうが無いことですよね。
ただ、設定温度を下げ過ぎたり喉に直接冷気が当たって乾燥し過ぎてしまうと朝起きた時に、「喉が痛い…!」という状況になります。
改善策としては、
- マスクを付けて寝る
- 部屋に濡れタオルを干す
- エアコンの送風の向きを壁側など直接からだに当たらないようにして、空気をかき混ぜるようにする。
また、エアコン内部に出来たカビが発生して部屋中に蔓延した結果、喉の痛みが起きることがあります。
こまめにエアコン掃除をすれば、電気代の節約にもなるので清潔を保つように心がけましょう。
喉の使い過ぎ
夏はイベントも多く、たくさん話したり歌を歌ったりすると喉に相当の負担をかけます。
大人の場合は、ここにアルコールが加わったりするので尚更、炎症は起きやすくなります。
声帯ポリープは一晩で出来ますよ~!
こまめに水分補給をして保湿をすることが大事です。
夏の喉の痛みの治し方!
夏の喉の痛みの治し方をご紹介します。
上記の、どの病気・症状にも合う対策を選びました。
実践できるものからやっていきましょう。
マスク
寝る時にマスクを付けることはとても有効です。
喉に直接冷気が当たることを防ぎ、自分の呼気(吐いた息)の湿気で、マスク内が保湿され続けます。
少しのどが痛むかも…と思った日は、マスクをして寝るだけで、改善することがありますよ。
また、使い捨てのマスクよりも布マスクのほうが保湿性は高いのでオススメです。
うがい
うがいは二つの効果が期待出来ます。
- 喉に付着した菌を洗い流す
- 保湿させる
帰宅したら、手洗い&うがいは喉の痛みを予防するためにも、習慣づけていきたいですよね。
うがいの回数が多いほど効果的です!
①お茶でうがい
人肌くらいの緑茶や紅茶でうがいをすると殺菌効果があるので、ぜひ試してみて下さい。
カテキン作用ですね。
ティーパックや出がらしの物で充分です。
まずは歯磨き後のようにブクブクとうがいをして吐きだします。
その後に、もう一度お茶を含み上を向いてガラガラとうがいをします。
飲み込まないように注意しましょう。
②うがい薬
喉の痛みを治すためのうがい薬は、
「アズノールうがい液」というきれいな青い色をしたお薬です。
アズノール(アズレン)は炎症を抑えて喉の痛みを修復する作用があります。
市販薬では薬の名前に「AZ」と書いてある物は、アズノールが含まれる物が多いです。
うがい薬で有名な「イソジン」は喉の痛みが強い時に使うと、刺激が強いので逆効果です。
もともと殺菌や消毒の作用があるのであくまでも予防段階で使いましょう。
のど飴
ドラッグストアや薬局には、
医薬部外品のヴィックスドロップなどや医薬品の浅田飴などがあります。
こちらは食品ののど飴と違って、殺菌作用や消炎作用の成分が配合されています。
効き目は、
医薬部外品 < 第三類医薬品 < 第二類医薬品
なので、症状によって使い分けて下さいね。
薬剤師さんに聞いてみるといいですよ。
のど飴は様々な種類がありますが、お菓子のコーナー、キャンディ売り場に売られている物は、喉の痛みを治す効果はありません。
ただ保湿であったり、ニッキやメントールなどの効果で、
喉をスッキリさせたりする作用を期待出来ます。
トローチ
トローチは医薬品で、お医者さんから処方されたり薬局・ドラッグストアで購入することが出来ます。
喉の痛みが強い時は、消炎剤が含まれている物を選ぶようにしましょう。
青いトローチは消炎成分のアズノール(アズレン)が含まれているので喉の痛みに効果が期待出来ます。
トローチは口の中でゆっくり溶かすことで効果を発揮するので、噛み砕かないで下さいね。
特にお子さんはボリボリと噛んで飲み込みがちなので注意してあげて下さい。
鎮痛薬
唾を飲み込んでも痛い状態になっているならかなり炎症が進行しているので、
本当は内科・耳鼻咽喉科を受診したほうがいいですね。
でも病院に行けない時に、ロキソニンなどの市販の鎮痛薬で、痛みを緩和するのも一つの方法です。
ただ、鎮痛薬は痛みの原因の炎症を治すワケではありません。
鎮痛薬で痛みを抑えて、回復を早めるためにとにかくしっかり睡眠をとるのが一番です。
終わりに
夏の喉の痛みは、高熱をともなったりして、感染力が強いので、特にお子さんは注意しましょう。
「看病した人がうつる二次感染のほうがひどくなる」と言うこともあります。
夏は暑さで体が消耗して免疫力が低下します。
夏バテから病気に移行することも多々ありますので、早い段階で体を回復させましょう。
夏に多い病気を
咳・頭痛・喉が痛い・下痢・鼻水・腹痛・吐き気に分けて紹介しています。
▶︎夏の病気の流行を症状別にまとめました!