食後に痰が絡むって不快ですよね。
私の父親がよく痰が絡んでいました。
過去にタバコも吸っていたので、その後遺症?ではと思っていましたが、病院で診てもらうと「ある肺炎」でした。
この記事で2つ目に出てくる病気でした。
病気ではないことが一番ですが、そういう可能性もあります。
今回は、食後に痰が絡む原因を調べてみました。
食後に痰が絡む原因とは?
食後に痰が絡む原因はこの2つの可能性があります。
1.逆流性食道炎
2.誤嚥性肺炎
それぞれ見ていきましょう。
逆流性食道炎
概要
逆流性食道炎とは、何らかの刺激で胃液が食道まで逆流することで食道粘膜に炎症が起こる病気です。
正常な状態では、胃液は食道に逆流しません。食道幽門筋がゆるむことことで、胃液が逆流します。
逆流性食道炎で痰が絡む原因
脂肪の多い食事、暴飲暴食、早食いをすると、消化するために胃酸の分泌が多くなります。
酷使された食道幽門筋がゆるみ、胃液が食道に逆流します。
食道を超えて食道と気管支の分かれめまで逆流すると食道粘膜粘膜だけで無く、食道と気管支の分かれめの粘膜と神経も刺激されるために、咳が出たり痰が絡んだりします。
症状
・胃の痛み
・胸やけ
・呑酸(どんさん)
…胃酸が口の中まで上がり、酸っぱい味が口の中に広がる症状。
・のどの違和感・痛み
・咳
4.何科?治療法は
内視鏡検査(胃カメラ)などの検査ができる内科や消化器科・胃腸科を受診することで、専門的な診断と治療が受けられます。
逆流性食道炎の治療は、胃酸の分泌を抑えたり、消化機能を改善したりする薬を内服します。
自分での対処
・脂肪の多い食事・暴飲暴食・早食いを避け、よくかんで食べる。
・食事の時は、姿勢よく座り、食後1時間から2時間は横にならないようにする。
・食後1時間後くらいにガムをかむこともおすすめ。
・ベルトを強くしめないようにする。
※よくかんで食べることや食後1時間後にガムをかむことで、唾液がたくさん分泌されます。
唾液は消化を助け、胃酸を中和してくれます。
逆流性食道炎の注意点
治療によって症状が軽くなったからと自己判断で内服薬をやめると、再発することがよくあります。
お医者さんに相談しながら、内服薬の調整をしましょう。
治療しないで放置していると、重症化して、「食道がん(腺癌)」になることもあります。
逆流性食道炎が疑われる症状があるときには、早めに病院受診をしましょう。
またストレスがたまると少量の胃酸でも食道が過敏に反応して炎症を起こし、症状が重くなります。
誤嚥性肺炎
概要
食べ物や唾液や胃からの逆流物と一緒に、細菌が肺に流れ込んでしまうことで起きる病気です。
誤嚥とは、
何かを食べたり飲んだりした時、食道だけでなく、気道にも入ってしまうことを言います。
誤嚥性肺炎で食後に痰が出るの原因
誤嚥性肺炎を起こしている人は、食事や水分をとることで出し切れていなかった肺炎により溜まっていた痰が食事中や食後に出てくるとともに、
新たに摂取した食事の際誤嚥した食べ物や唾液や胃からの逆流物などが一緒に出てきます。
気管支や肺の感染症を起こした時には、痰の量が増え、黄色や緑など濃い色の粘い痰がたくさん作られます。
咳反射が弱っている人は、粘い痰を出しにくくなっていますが、食事や水分をとると、痰が出やすくなります。
症状
・咳
・発熱
・元気がなくなる
・昼間ずっと寝ている
・食欲がなくなる
・食事をとるのに時間がかかる
何科?治療法は
呼吸器内科
・胸部レントゲン検査などで誤嚥性肺炎と診断されたら、原因になっている細菌に効果のある抗生剤で治療します。
自分での対処
※嚥下機能や咳反射が弱いために、誤嚥性肺炎を起こす人には、以下のような配慮が必要になります。
・飲み込みやすい食事をとる
・水分が少なく飲み込みにくいパサついているものを避ける(ゆで卵・ふかしいもなど)
・口のまわりの筋肉を動かすトレーニングをする。・あいうべ体操・よくかんで食べる。
・口の中を清潔する。(口の中の細菌を減らすことで、肺炎を起こしにくくします。)
・丁寧に歯みがきをする。(特に夜寝る前)
・入れ歯を手入れする。
・口の中に食べ物が残らないようにする。
誤嚥性肺炎の注意点
・高齢者は、肺炎の典型的な症状である咳・発熱・痰などの症状がそろわないこともよくあります。
・食事を食べるのに時間がかかり食べる量が減ったり、飲み込みにくそうにしている場合などは誤嚥性 肺炎の疑いがあります。
・一度誤嚥性肺炎になった人は、繰り返し起こしやすいので注意が必要。
・誤嚥性肺炎を起こしやすい人は、脳血管障害や脳神経・脊髄・筋肉系疾患(パーキンソン病・脊髄小脳変性症など)の病気の場合があります。
・一般内科の病院でも診断することが難しく、呼吸器内科で胸部レントゲン検査をしたり、呼吸音を聴診してもらって初めて診断がつくことも多くあります。
・抵抗力が弱っている人は、夜寝ている時に、自分の唾液を誤嚥して、その中の細菌によって起こる場合もあります。
歯みがきや入れ歯の手入れで口の中をきれいにしておくことで予防することができます。
ネット上で食後に痰が絡む人の声
食後に必ず痰がからみます。吐き出さなければ息苦しい程です。
咳は一切出ません。痰だけが必ず絡むというか、せりあがってくる感じです。
この症状は既に一年近く続いていると思います。
何故もっと早く病院に行かなかったのかと言うと、当時タバコを吸っていたからです。
それでタバコを止めれば痰の症状も治るだろうと思っており、三ヶ月前に禁煙できたのですが、まったく治らないのです。
内科に行ってレントゲンやら痰やらの検査をしてもらっても原因がわからず、結局「精神的なものだろう」と精神安定剤を処方していただきました。
それでも治らないので、藁をもすがる思いで本日こちらに相談させていただきました。
風邪などの症状もありません、ただ痰が食後(特に飲み物を飲んだ後)に酷いので、食べることがストレスです。
どんな情報でも構いませんので、どうかアドバイスお願いします。
22歳男です。
●お返事
長期にわたる症状の原因がはっきりしないというのは、おつらいですね。
タバコを長年吸っておられた影響も考えられますが、誤嚥性肺炎や逆流性食道炎の症状にも似ているなと思いました。
レントゲンや痰の検査は異状無かったのですね。それでも症状が継続して心配でしたら、セカンドオピニオンとして他の病院で相談してみるのの1つの方法かと思います。
私なら、症状が継続するようなら、検査設備の整っている他の病院を受診して、症状や今までの経過を伝えて相談してみます。
検査を受けて異状が無ければ安心ですし、嚥下障害などあれば早期発見できるので食事の工夫などで症状を改善できます。
また、病気の早期発見のため、年に1回は健康診断を受けます。
症状の原因が早くわかり、改善するといいですね。
最後に
食後に痰が絡む原因は2つあることがよく分かりましたね。
食後に痰が絡む症状を治すためには
・病院を受診して、検査・治療を受ける。
・脂肪の多い食事・暴飲暴食・早食いを避け、よくかんで食べる。
・口の中を清潔する。(口の中の細菌を減らすことで、肺炎を起こしにくくします。)
・あまり思い詰めない。
以上のことが大切です。