背中にしこりができる6つの原因!押すと痛い場合は病気なの!?

背中にしこりができてる!?

うちの父親の話です。

何年も前からしこりができていたようで、「大きなってるような?」と不安になっていたため病院へ行きました。

特に問題のない「脂肪の塊」だったようでほっといても大丈夫とのこと。

父も安心したようです。

うちの父は脂肪の塊でしたが、そうでない場合もあるそうです。

今回は、背中にしこりができる原因を調べてみました。

目次

背中にしこりができる原因

背中にしこりができる原因はこの6つの病気が考えられます。

  1. 粉瘤
  2. 軟部腫瘍
  3. 脂肪腫
  4. ガングリオン
  5. 軟部肉腫
  6. 脂肪肉腫

それぞれ見ていきましょう。

粉瘤

概要

アテロームともいいます。皮膚の中に生じた角質が、充満した袋のことです。

肌の新陳代謝(ターンオーバー)で剥がれる角質が溜まってしまう状態です。

医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」と言います。

袋自体が角質をつくる細胞でできているため、徐々に内容である角質は増えていきます。

粉瘤の原因

・毛穴の奥にある毛包(もうほう)が炎症したため

・外傷により皮膚の表面の細胞が内部に押しやられ、そこに定着して発症する場合もあります。

・袋が皮膚の内部で破れた場合には、袋の内容が周囲に、もれ出て激しい炎症を起こし急激に赤く腫れあがります

症状

・全身にどこでもできます
・特に顔面と頭部に多く発生
・数mm~数cmのしこり
・痛みはほとんどないです
・しこりは盛り上がるものと、盛り上がらないものがある

何科?治療法は?

皮膚科を受診します。

袋ごと摘出手術します。

自分での対処

しこりに気づいた地点で、病院を受診します。

胸部・腹部・背部などで小さいものは気になる大きさまで放置してても大丈夫だとはいわれています。

粉瘤の注意点

顔面や、頭部に生じた場合は、傷跡が大きくならないように小さいうちに手術します。(傷跡が残りにくいから)

おかしいと思えば、病院を受診しましょう。

軟部腫瘍

概要

全身の軟部組織にできる腫瘍です。軟部組織とは、骨・歯・内臓を除く、全ての部位を言います。

一般的に良性腫瘍が多いですが、たまに悪性腫瘍もあります。

自覚症状が乏しく発生頻度も少ない腫瘍のため、受診が遅れがちなので早期に発見して治療を行うのが理想的です。

大腿部(太もも)・お尻などにできやすいです。

軟部腫瘍の原因

今だ明らかになっておりませんが、

・遺伝子の特異的変異
・放射線治療後の放射線障害

ともいわれています。

症状

痛みのない

・こぶ
・しこり
・腫れ

何科?治療法は?

整形外科を受診します。

・良性の場合

小さければ、経過観察になりますが、できる場所で強い痛みが持続したり関節可動域が制限される機能障害が起こった場合は手術になります。

・悪性の場合

症状に応じて、化学療法、放射線治療、手術になります。

自分での対処

小児の場合はより症状の発見が遅れます。

・身体に違和感はないか
・痛みはないか
・腫れや関節が曲がらないか
・座れないか

など注意深く観察します。

軟部腫瘍の注意点

再発が多いです。

大きさが5㎝以上、急激に大きくなってきたものは、悪性腫瘍の可能性がありますので病院に受診しましょう。

脂肪腫

概要

主に皮下脂肪に発生する脂肪の塊です。全身どんな場所でもできる可能性がある良性腫瘍です。

首や肩や背中の後ろ側によく見られ、特徴は半円形に盛り上がった部分を触ると柔らかく痛みはなくゴムのような弾力です。

放置してても問題はないですが徐々に大きくなります。女性の方に多いといわれています。

脂肪腫の原因

明らかになっていませんが

・脂肪細胞の異常な増殖によって起こります

・体質的にできやすい、できにくい人がいます

症状

・無症状

・大きくなり神経を圧迫すると痛みがでます

何科?治療法は?

皮膚科を受診します。

小さいもので痛みがない場合は経過観察。

目立つ場所なら手術します。

自分での対処

しこりを見つけ違和感を感じたら、病院を受診します。

自己判断は禁物です。

脂肪腫の注意点

・外科手術しても再発するものもあります

・痛みのある、血管脂肪腫というものもあります

・大きくはなっていきますが、小さくはなっていきませんので大きさに注意しましょう。

ガングリオン

概要

ガングリオンは、なんらかの原因で関節や腱の働きを良くする潤滑油を産生している細胞に異常が生じ粘液が作られるようになり、その粘液が間接を包んでいる袋の中に溜まることにより発生するといわれています。

ガングリオンの原因

明らかになっていませんが、

・関節の酷使
・外部の衝撃
・ストレス

手を使う人だけが発症するというわけではなく、あらゆる人に発症されています。

軟部肉腫

概要

軟部腫瘍で悪性だった場合、軟部肉腫といわれます。

体の軟部組織から発生する悪性腫瘍です。

手足や、頭頸部など体の様々な部位に起こります。

軟部肉腫の原因

明らかになっていません。

・遺伝子異常
・放射線治療後の放射線障害

ともいわれています。

脂肪肉腫

概要

脂肪を含む細胞が悪性化する、悪性腫瘍を脂肪肉腫といいます。

身体のあらゆる部位に発生する可能性があります。大腿部や後腹膜腔によくみられ、

30代~60代に多いとされています。特に痛みなどがなく、自覚症状もないのが特徴です。

脂肪肉腫の原因

明らかになっていません。

・遺伝子の異常
・年齢も環境的な要因との関係はないとされています。

ネット上で背中にしこりができることが原因でお悩みの声

母が半年前から 背中にしこりみたいなのがあってそれが移動すると言い出しました。

私は病院に行って!とお願いしているのですが大丈夫、大丈夫とか言って行こうとしません。

このような症状で何か病気とかありますか?

母がボソッと冗談か分かりませんが癌かも?などと言うので私はすごくびびってます。

もっと病院に行くように言おうと思ってますが

このような症状で考えられる病気などありますか?

●お返事

お母さまが半年前から、背中にしこりができて、移動してるとおっしゃてるとのこと。

背中にしこり?だけでも他の人からは驚かれるのに、移動?がん?と考えてたら心配なさりますよね?

痛みもないみたいですし、病院に行かなくても大丈夫かな?と考えるのは、人間の心理だと思います。

痛みのないしこりから粉瘤の症状に似ていますね。

私なら、皮膚科を受診します。

背中にしこりができるのは、色々疾患あり、中には良くないのもありますので病院を受診して、原因を調べていただいた方がいいと思います。

原因がわからないと、対処もできませんし、病院へ受診して1日でも早く周囲の方も安心できるといいですね。

お大事になさってください。

参考書籍

しこりをみたらどう考える?: 日常診療で遭遇するしこりへの対応法

内容(「BOOK」データベースより)
整形外科医だけでなく、プライマリケアにあたるすべての医師が日常診療でしばしば遭遇する「放っておいてもよいしこり」を、自信をもって診断するにはどうしたらよいかを実例をあげて解説。めったにみることはない悪性軟部腫瘍の一部についても実例をあげている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
生越/章
新潟県十日町市出身。1962年生まれ。1981年新潟県立十日町高等学校卒業。1987年新潟大学医学部卒業・同大学整形外科入局。1992年新潟大学大学院医学研究科博士課程入学。1995年米国Mayo Clinicに留学(Dr.Unni、Dr.Simに師事)。1996年新潟大学大学院医学研究科博士課程修了。1997年県立がんセンター新潟病院整形外科に勤務。2000年新潟大学医学部助手。2001年新潟大学付属病院講師。2004年新潟大学大学院整形外科学分野助教授(准教授)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


最後に

背中はしこりができるのに気づきにくい場所であり、ふと気付く場合もあると思いますが、しこりはやはり不安材料のひとつで問題のないしこりが多いですが、中には心配なしこりもあります。

不安を無くすためにも病院にためらうことなく受診し対処しましょう。

自分では見えない場所なので、なおさら医師の診断があればいいと思います。

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