腕が痛い!
腕といっても幅広いですよね。
肘より上(二の腕)なのか下(前腕)など人それぞれです。
私は両方とも痛めたことがあります。
腱鞘炎から前腕が痛み・肩の亜脱臼で腕が痛くなったりと原因がわかる腕の痛みです。
特に心当たりがない場合は、自分ではなかなか特定するのが難しいですよね。
ある動きで痛みが出るのか?常に痛いのか?
今回は、腕が痛い原因を幅広く調べてみました。
腕が痛い原因は?
腕が痛い原因はこの7つの可能性があります。
1. 腕骨外側上顆炎
2. 四十肩・五十肩
3. 頚椎椎間板ヘルニア
4. 胸郭出口症候
5. 脊髄空洞症
6. 群肩こり
7. 心臓病
それぞれ見ていきましょう。
上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)
概要
テニスを行う人に症状が現れやすいことから通称「テニス肘」といわれています。
安静時には痛みはなく、テニスのバックハンドなど、ねじる動作で痛みが出ることが特徴です。
上腕骨外側上顆炎で腕が痛い原因
「肘の使いすぎ」が原因といわれています。
腕の複数の筋肉の起始点である上腕骨外側上顆という部分が酷使されることによって、炎症が起きることで痛みが生じます。
若年よりも中年以降に多く見られるため、加齢による変化もかかわっていると考えられています。
症状
・安静時には痛みがない
・テニスのバックハンド、タオルをしぼるなどの動作のときに腕の外側から前側にかけて痛む
・手首を伸ばすと痛みがある
何科?治療法は
整形外科を受診します。
痛みを抑える外用または内服薬が処方され、リハビリを受けながら患部にかかる負担を減らしていきます。
治療をしても経過がよくない場合は手術になる場合もあります。
自分での対処
・安静にする
・サポーターなどで固定する、なるべく負担をかけないようにする
・痛みがある場合は冷やす
上腕骨外側上顆炎の注意点
使いすぎにより痛みが発生するので、肘を使わないことが一番重要となります。
そのため、一時的に痛みが取れても再発する可能性も高いといわれています。
放置して悪化してしまうと手術が必要になる場合もありますので無理は禁物です。
四十肩、五十肩
概要
俗にいう四十肩・五十肩といわれているものは、正式には「肩関節周囲炎」という疾患のことです。
ある日突然肩をあげると痛みが走る「急性期」と肩の可動域が制限される「慢性期」、大きく二つの症状に分かれます。
四十肩、五十肩で腕が痛い原因
原因ははっきり解明されてはいませんが、加齢による血液循環の悪化、筋肉や関節などの変化・劣化が大きな要因といわれています。
組織が炎症を起こすことで痛みなどの症状を起こします。
肩の痛みの放散痛で腕などに痛みが出ることがあります。
症状
・腕を上げると痛みが走る
・肩がこわばる
・肩の動きが悪くなる
・寝返りをうつと肩が痛む
何科?治療法は
整形外科を受診します。
痛みが強い場合は、まず外用薬や内服薬で痛みを緩和します。
炎症が治まったら肩を暖めながらリハビリで肩の可動域を増やしていきます。
自分での対処
・激しい運動を避け安静にする
・痛みが強い場合は冷やす
・少しずつストレッチをする
四十肩、五十肩の注意点
自然治癒には数年かかる場合もあるといわれています。
痛みを我慢することで生活も制限されてしまいますし、また、リウマチなど四十肩によく似た症状の病気の可能性もあります。
痛みを放置せずに早めに受診するようにしましょう。
頚椎椎間板ヘルニア
概要
頚椎は、七つの骨が積み重なって構成されており、骨と骨をつないでいるのが椎間板です。
椎間板が何らかの原因で飛び出してしまった状態です。
頚椎椎間板ヘルニアで腕が痛い原因
骨と骨の間にある椎間板がクッションになり円滑に首を動かしているのですが、過度の負担がかかることで変形しショックを吸収しきれなくなった状態になり、加えて変形して周辺の神経や脊椎を圧迫することで痛みが起こります。
首から腕・手や指などに放散痛やしびれが出ることがあります。
症状
・痛み
・しびれ
・頭痛
・めまい
何科?治療法は
整形外科を受診します。
首を固定し安静にしながら、外用薬や内服薬で痛みを緩和してリハビリをしていきます。
症状が進んで痛みが取れない場合は、ヘルニア部の摘出手術を行う場合もあります。
自分での対処
・首の固定
・安静にする
・姿勢をよくする
頚椎椎間板ヘルニアの注意点
自然治癒することはなく、放置しているとますます悪化してしまいます。
悪化すると痛みで眠れない、握力が低下して物がつかめなくなるなど日常生活に支障が出るばかりでなく手術が必要になってしまいます。
早めに整形外科を受診して痛みを軽減させましょう。
胸郭出口症候群
概要
手や指の神経や血管の通り道が狭くなって圧迫されることで、腕をあげる動作のときに痛みやしびれ、細かい動作に支障が現れます。
なで肩の若い女性に多く見られるといわれています。
胸郭出口症候群で腕が痛い原因
鎖骨・斜角筋・第一肋骨の間(胸郭出口)が狭くなることにより、神経や血管を圧迫します。痛みやしびれ、酷くなると耳鳴りや口のしびれ、腕が動かなくなってしまうこともあります。
脊髄空洞症
概要
脊髄の真ん中に水(脳髄脊髄液)がたまって空洞ができることにより、内側から神経を圧迫することによりさまざまな症状を引き起こす病気です。指定難病に登録されています。
脊髄空洞症で腕が痛い原因
多くはキアリ奇形によるものといわれていますが、脊髄損傷によるものなどで起こることもあります。
脊髄の空洞が圧迫するため神経を刺激するため全身に症状が出る病気ですが、腕の痛みやしびれが初期症状であることが多いようです。
肩こり
概要
肩こりとは、疲労やが蓄積したために血行不良が起こり、肩に痛みやしびれの症状が発生した状態です。
四十肩と混同されやすいですが、四十肩は加齢や筋肉や周辺組織の劣化で起こり、痛みが起こる部位も違います。
肩こりで腕が痛い原因
人の頭部は全体重の1/5~1/10あるといわれ、その頭を支えているために肩には常に負担がかかっています。
長時間同じ姿勢をとる、緊張などのさまざま要因が引き金となり肩や腕など肩に関連する筋肉が固くなってしまい血行が悪くなることで疲労物質が溜まり、痛みやだるさ、しびれ、重さなどの症状を感じるようになります。
心臓病
概要
心臓疾患の総称です。心臓弁膜症、心房中隔欠損症、心筋梗塞、狭心症、胸部大動脈瘤、心房細動などがあり、発症すると重篤になる場合が多く日本人の死因の第二位になっています。
心臓病で腕が痛くなる原因
心臓にはたくさんの神経が集まっているため、心臓の異常を神経が勘違いして前兆として心臓周辺が痛む場合があります。
これを放散痛といい、背中や肩、腕、奥歯などが痛むこともあります。
ネットで腕が痛いことでお悩みの人の声
腕橈骨筋が痛いです。昨年9月から畑仕事をしている58歳男性です。
近頃、両腕に力をいれると腕橈骨筋が痛くなります。
先週3日間休みましたが本日仕事をしたら痛みがあります。
日常生活では問題ありませんが、ちょっとしたきっかけで鈍痛があります。
触っても痛みはありませんが、押すと肩こりのような痛みを感じます。 直す方法はありますか?
●お返事
畑仕事をされると腕の橈骨筋が痛むとのこと、辛いですね。
お悩みの症状を聞く限り、上腕骨外側上顆炎(いわゆるテニス肘)の症状に似ていると思いました。
上腕骨外側上顆炎は、同じ動きを繰り返すことによって上腕骨外側上顆に炎症が起こり、痛みが生じる疾患です。
中年層の方に多く見られ、安静時には痛みがなく、動くことで痛みがぶり返すのも特徴です。再発もしやすく、症状が進むと手術が必要になる場合もありますので、早めに整形外科を受診をしましょう。
私ならなるべく早く受診をし、痛みが治まるまでは安静にして過ごします。
肘をねじる動きはなるべく控えるようにして、ストレッチなどをしながら完治を目指します。
最後に
腕が痛い原因は7つの要因が考えられることが分かりましたね。
早く治すためには
受診して原因を知る
安静にする
痛む場合は冷やす
以上のことが大切です。