私は一時期、右こめかみにしこりようなものができていました。
押すと少し痛い感じでなんだろうと思っていました。
気づくとなくなってたり、ニキビができた時もあったので、ニキビの一種かと思っていました。
今回は、こめかみのしこりについて調べてみました。
こめかみにしこりができる原因とは?
こめかみにしこりができる原因はこの4つの可能性があります。
1.リンパ節の腫れ
2.顎関節症
3.石灰化上皮腫
4.にきび、吹き出物
それぞれ見ていきましょう。
リンパ節の腫れ
概要
人の身体は、全身にリンパ管が張り巡らされていてリンパ液が流れています。
リンパ液には体内に侵入した細菌やウィルスを退治したり、不要になった蛋白成分や老廃物を運ぶ役割があります。
リンパ管が合流して球状に膨らんでいる部分をリンパ節といいます。
このリンパ節が何らかの原因で腫れることによってしこりができます。
リンパの腫れでこめかみにしこりができる原因
風邪などが原因でこめかみにあるリンパ節に、ウィルスや細菌が侵入して炎症を起こすことでしこりができます。
風邪の症状が治まるとリンパ節の腫れも自然にひいていきます。
症状
・発熱
・痛み
何科?治療法は
風邪の症状でリンパ節が腫れているならば内科を受診しましょう。
歯周炎や中耳炎などの感染症でリンパ節が腫れているときには、耳鼻科や口腔外科を受診したほうがいい場合もあります。
まずは内科で総合的な検査を受けて、何科を受診すればいいか相談をするといいでしょう。
自分での対処
・水分補給をする
・野菜や果物類を摂って血液の流れを良くする
・安静にする
・濡れタオルや冷湿布などで患部を冷やす
リンパ節の腫れの注意点
悪性リンパ腫やがんの転移などが原因でリンパ節が腫れることもあるので注意が必要です。
腫れがなかなかひかない、しこりがだんだん大きくなるなどの症状がある場合は病院を受診して検査を受けましょう。
顎関節症
概要
あごの関節、いわゆる顎関節の周辺に炎症を起こし口を開けづらくなる病気です。
口を開けると痛い、口が開きにくい、あごが鳴るなどの症状があります。
しばらくすると治ってしまう症状が軽いものから、食事を取るのも困難になる程の重い症状のものまで様々ですが、放置すると慢性化してしまう恐れもありますので注意が必要です。
顎関節症でこめかみにしこりできる原因
顎の関節に炎症が起こることで、しこりができたり痛みが起こったりします。
姿勢が悪かったり、頻度の多い頰づえなどで頬骨が歪んでしまうことが顎関節症の原因になります。
また、噛み合わせやストレス、睡眠中の歯ぎしり、外傷なども原因になるといわれています。
症状
・肩こり
・めまい
・のみこみづらい
・話しづらい
何科?治療法は
歯科や口腔外科を受診します。
顎関節症の治療を行っていない歯科もあるので、電話で診察してもらえるか確認するといいでしょう。
自分での対処
・固い食べ物を控える
・大きく口を開かないようにする
・マッサージをする
・ストレスを溜めない
・姿勢を良くする
顎関節症の注意点
症状が軽いからといって顎関節症を治療せずに放置してしまうと、慢性化したり悪化してしまうことがあります。
痛みで食事を取るのが困難になったり、会話をしづらくなったりなど日常生活に支障をきたしてしまいます。
また、肩こりやめまい、頭痛などの症状が出てくる場合もありますので、症状が軽くても早めに受診することをお勧めします。
石灰化上皮腫
概要
若い人や小さい子供に多く、皮膚のすぐ内側に石灰化した腫瘍ができる病気です。
この腫瘍は良性のもので、稀にかゆみや痛みを感じることがありますが、ほとんどの場合症状はありません。
石灰化上皮腫でこめかみにしこりができる原因
はっきりとした原因はわかっていませんが、毛を作る役割の毛母細胞が増えすぎることが原因といわれています。
毛根腫や毛母腫と呼ばれることもあります。
症状
特にこれといった症状がない場合が多いですが、まれにかゆみや押すと痛みを感じることがあります。
何科?治療法は
形成外科を受診します。
放っておいても自然治癒することはありませんが、支障がない場合は治療せずに経過観察します。
腫瘍が大きかったり、気になる様な場合は手術によって除去する必要があります。
手術は日帰りで行うことができます。
自分での対処
はっきりとした原因がわかっていないので、対処法がないのが現状です。
石灰化上皮腫の注意点
石灰化上皮腫は、多発したり急激に大きくなったりすることがあります。
また、悪性腫瘍との区別がつきにくいことがありますので、腫瘍ができたら小さいうちに取り除いてしまうのが望ましいでしょう。
にきび、吹き出物
概要
毛穴に皮脂が溜まってしまったり、毛穴が炎症を起こして膿がたまった状態になる病気です。
肌の常在菌のアクネ菌が増殖することで炎症が起こります。
アクネ菌は毛穴に溜まった皮脂を栄養分としています。
そのため皮脂が過剰に分泌されていたり、間違ったスキンケアをしているとニキビや吹き出物ができやすくなります。
にきびや吹き出物でこめかみにしこりができる原因
こめかみや額は皮脂が多くニキビや吹き出物ができやすい部分です。
ストレスや、不規則な生活、偏った食事、ホルモンバランスの崩れなど様々なことが原因で皮脂が過剰分泌されることでニキビや吹き出物ができます。
また、油分の多い化粧品やメイクの汚れがきちんと落ちていないなどといったことも原因になります。
ネット上でこめかみにしこりができることで悩んでいる人の声
こめかみにしこりができることで悩んでいるのはあなただけではない!
インターネット上でこのような悩みを見つけました。
耳の付けの横、こみかみの下あたりにしこりができました。
顎関節症もあるので顎かと思ったのですが顎ではなくてやっぱりこめかみ下あたりで…ただのリンパの腫れなのでしょうか?
皮膚が腫れてるのではなくて中にビー玉見たいのが入ってて痛みはあります。
触ると動く感じもします。痛みがあるのでリンパ腫では無いと思うのですが…何なのでしょうか?
病院へ行くとしたら内科ですか?
お返事
こめかみにしこりがあるとのこと、ちょっと気になってしまいますよね。
顎関節症やリンパ節の腫れでもしこりができることがあります。
しこりの原因がわからないような場合は内科を受診することをお勧めします。
内科で総合的に検査をして、何が原因でしこりになっているのか、どこの科を受診すればいいのかを教えてもらえると思います。
私なら総合病院の内科を受診します。検査の後に治療に適切な科を紹介してもらいます。
検査に異常がなければ、顎関節症が原因のしこりの可能性がありますので、口腔外科を受診します。
悪性の腫瘍の可能性もありますので、早めに受診して検査をされるといいと思います。
しこりの原因が早くわかるといいですね。お大事にしてください。
参考書籍
しこりをみたらどう考える?: 日常診療で遭遇するしこりへの対応法
内容(「BOOK」データベースより)
整形外科医だけでなく、プライマリケアにあたるすべての医師が日常診療でしばしば遭遇する「放っておいてもよいしこり」を、自信をもって診断するにはどうしたらよいかを実例をあげて解説。めったにみることはない悪性軟部腫瘍の一部についても実例をあげている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
生越/章
新潟県十日町市出身。1962年生まれ。1981年新潟県立十日町高等学校卒業。1987年新潟大学医学部卒業・同大学整形外科入局。1992年新潟大学大学院医学研究科博士課程入学。1995年米国Mayo Clinicに留学(Dr.Unni、Dr.Simに師事)。1996年新潟大学大学院医学研究科博士課程修了。1997年県立がんセンター新潟病院整形外科に勤務。2000年新潟大学医学部助手。2001年新潟大学付属病院講師。2004年新潟大学大学院整形外科学分野助教授(准教授)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
最後に
こめかみにしこりができる原因は4つあることがよく分かりましたね。
こめかみにしこりができる症状を治すには
・水分補給をする
・野菜や果物類を摂って血液の流れを良くする
・安静にする
・濡れタオルや冷湿布などで患部を冷やす
・固い食べ物を控える
・大きく口を開かないようにする
・マッサージをする
・ストレスを溜めない
・姿勢を良くする
以上のことが大切です。