頭が働かず、ボーっとしてしまったり、上手く考えがまとまらないという事はありませんか?
何を言っているのか、理解出来なくなったり、ミスが多くなったりした場合には、病気が隠れているかもしれません。
今回は頭が働かなくなる原因について調べてみました。
頭が働かない原因とは?
頭が働かないのはこの4つの可能性があります。
- うつ病
- セロトニン不足
- エネルギー不足
- ストレス
それぞれ見ていきましょう。
うつ病
概要
日本人の13人に1人は一生涯のうちに1度はうつになった事があるというくらい、身近な病気です。
ライフサイクルに非常に影響を受けており、入学・進学・就職・結婚・出産の他、親しい人との死別・病気の発症・社会的役割の喪失など、嬉しい事でも悲しくて辛い出来事でも発症の危険性があります。
うつ病で頭が働かない原因
脳内で気分や意欲に関わる働きをするセロトニンとノルアドレナリンが減少してうつ病となり、頭が働かなくなると考えられています。
症状
・何をしても楽しくなく、興味が沸かない
・虚しい気持ちで、悪い方向へと考えが向いてしまう
・寝つきが悪く、ぐっすり眠れない
・疲労感や倦怠感がある
・肩のこりや背中の痛みやしびれ
・頭痛、便秘、下痢など
何科?治療法は
「こころのサイン」もしくは「体のサイン」として現れますので、まずは辛い症状があれば、その科から受診して下さい。
明らかにうつ症状だと分かった場合には、心療内科や精神科受診が良いでしょう。
重症度により、休息・内服治療・精神療法・電気けいれん療法などが行われます。
自分での対処
うつは「心の風邪」とも言われていますので、まずは休息が必要です。
日本人の真面目で几帳面な性格から、「仕事を休む」というのはタブー的印象がありますが、うつ病の多くは、真面目で責任感が強い性格の人に発症しています。
うつ病の注意点
うつ病の治療には時間がかかります。
焦らず治療に専念して下さい。
治療中には自信を無くしているあまりに、誤った決断をしてしまう事もありますので、キチンと回復してから判断をする様にしましょう。
セロトニン不足
概要
セロトニンは血管を収縮させる他、痛みを調整したり、体温や呼吸、情緒や気分、食欲など様々な機能に関わっている脳内物質の一つです。
セロトニン不足で頭が働かない原因
肉体疲労などで体の中に乳酸が貯まると、セロトニンの合成が抑制されてしまいます。
乳酸が貯まるとイライラしたり、不安になったり気分が落ち込んだりし、頭が働かなくなります。
症状
・イライラ
・不安感
・頭痛
・気分の落ち込み
何科?治療法は
セロトニン不足が原因で病院受診する人は、なかなか居ません。
頭が働かないと言って受診したとしても、特にそれ以外の症状が無ければ、特に治療の対象にもなりません。
自分での対処
食品では、ビタミンB3(ナイアシン)・ビタミンB6・マグネシウム・亜鉛をしっかり摂取する事が大事となります。
ただし、食事についてはバランスよく摂取するという事も考えて行かなければなりませんから、偏った食生活にならない様にしましょう。
また、食事だけではなく休息と睡眠も大事な要素となります。
セロトニン不足の注意点
脳内物質のセロトニンの量は元々少なく、特に男性と比べると女性の方が少ない事がわかっています。
疲労やストレスにより、セロトニンの分泌が更に少なくなり、不足すると片頭痛を起こしやすいと言われています。
エネルギー不足
概要
身体全体の比率でみると、約20%のカロリーを脳内で消費しています。
脳は主にブドウ糖を必要としていますので、血糖値が下がって来ると「甘い物」が欲しくなり、思考の低下や注意力の散漫を起こします。
エネルギー不足で頭が働かない原因
脳はかなりのエネルギーを消費しますので、エネルギーが不足すると脳内に十分な栄養が行かなくなり、ボーっとしたり、うまく考えがまとまらなかったりします。
受験の時などに、朝食を抜いて挑むのは、無謀とも言えます。
症状
・イライラ
・思考能力の低下
・注意力の散漫
・記憶力の低下
何科?治療法は
ブドウ糖が不足すると、生命維持に必要な糖分を優先的に脳幹に送り込み、記憶や思考を司る大脳への栄養分は後回しになります。
その結果、頭が働かないという事になりますので、必要な糖分を摂取すれば解決します。
エネルギー不足での受診は不要ですが、病的な栄養失調の場合は治療が必要です。
自分での対処
睡眠中に脳内のブドウ糖は使い切ってしまっていますので、朝食抜きはやめましょう。
朝食を抜くと、カロリーを消費しない様に、脳からの指令で代謝を下げてしまう事になります。
代謝が下がると、低体温になったり、エネルギーを貯め込む方向に進みますので、結果太りやすくなります。
エネルギー不足の注意点
「脳内に必要な糖分」という理由に、甘い物を過剰に摂取しないようにして下さい。
何事も適度にしないと、年齢と共に代謝が下がって行きますので、あっという間に太ってしまいます。
ストレス
概要
ストレスとは、心と体に受けたありとあらゆる刺激の事を言い、良い事も楽しい事も悲しい事も辛い事も全てストレスとなります。
ストレスが無いという事は「何も刺激がなく変化がない」とも言えます。
ストレスで頭が働かない原因
ストレスにより自律神経の乱れが起きると、様々な症状が起き心と体のバランスが悪くなります。
ストレスが原因で、様々は疾患を引き起こしてしまう場合もあり、強い刺激により思考回路が上手く働かない状態を言います。
ネット上で頭が働かない人の悩みの回答
ここ最近何があったのか、体の調子などがおかしいです。
何が原因なのか、何でいきなりこうなったのか知りたいです。
・体が思うように動かない。
・頭の回転が遅くなり人と話してる時に返しがワンテンポ遅れたり、仕事中も頭が働かなくて段取りなどがうまく組めない。
・以前できていたことができなくなってきている。
・タバコを吸う本数も増え、我慢が苦痛になってきた。
・食欲が無くなった。
・よく眠れない。途切れ途切れ起きてしまう。
・性欲が全然なくなった。
体とは関係ないけど最近自分の中で変わったことをあげてみました。
栄養不足が原因なのか、睡眠不足なのか、調べてもよくわかりません。
なぜこんな症状がいきなり現れたのか。。。
■看護師ライターさんの回答
お話の内容を確認した所、色々な要素がある様に見受けられます。
睡眠中に脳は休息しますが、その睡眠がキチンと取れていないと、脳が休まらず思考が低下したり、注意力が散漫になったりします。
また、食欲が低下する事で、脳内に栄養が行かない事も予測されます。
うつ病になってしまうと、「今まで出来ていた事ができない」「小学生レベルの話が理解できない」「すぐ忘れる」など、そんな自分が許せなくなってしまう様になります。
自分の不甲斐なさを認める作業は非常に辛く、今の症状を増悪させてしまう恐れもありますので、まずはしっかりと休息を取り、体を休めましょう。
冷静な判断をする為には、キチンと疲れを取り、食事を摂取する事が必要です。
そして、専門医に相談しましょう。
話を聞いてもらうだけでも、かなり気持ちが楽になりますよ。
最後に
ストレス社会の今、私が考えている事は「しすぎない」という事です。
「頑張り過ぎない」「働き過ぎない」「食べ過ぎない」「疲れ過ぎない」「気を遣い過ぎない」などです。
自分のキャパを超えて「しすぎている」事が原因で、心と体に負担がかかっているのではないでしょうか。
「何事もほどほど」で行きましょうね。
自分の体は自分で守らないとならないんですよ。