悲しくもないのに、涙が止まらないという時には
・目や涙の通り道(涙道)に問題がある場合
・うつ病などの精神面からの影響が大きいと言えます。
今回は、「涙が止まらない原因」について、調べてみました。
涙が止まらない原因とは?
涙が止まらない原因はこの5つの可能性があります。
- アレルギー性結膜炎
- ドライアイ
- 涙道閉塞
- 結膜弛緩症
- うつ病
それぞれ見ていきましょう。
アレルギー性結膜炎
概要
薬品・化粧品・花粉・塵埃(じんあい)などにより、痒み・流涙・眼脂が出現します。
アレルギー反応により症状が現われますので、何によるアレルギーなのかを知り、避ける必要があります。
アレルギー性結膜炎で涙が止まらない原因
涙は、目の表面に付着したゴミなどを洗い流し、目の表面を守っています。(自浄作用)
アレルゲンが目に付着する事で、涙の分泌が活発化し、涙が止まらないという事が起きます。
そして結膜が充血し、目の中に痒みや違和感がある為、どうしても触ってしまい刺激を与えた事で更に涙の分泌が増えます。
症状
・痒み
・流涙
・眼脂
・結膜の充血・浮腫(むくみ)
・眼瞼の発赤・腫脹
何科?治療法は
結膜は目の中になりますので、眼科受診をして下さい。
治療法は、抗ヒスタミン点眼薬の他、症状が重い時には副腎皮質ステロイドホルモン剤を併用します。
自分での対処
・マスクやゴーグルなどでアレルゲンから守る。
・目を洗う
・アレルゲンには近づかない
・睡眠不足や疲労を残さないように心掛ける
アレルギー性結膜炎の注意点
痒みが強いと、目を強くゴシゴシと擦っているうちに角膜を傷つけてしまう恐れがあります。
また、流行性角結膜炎(はやり目)と間違えない様にしましょう。
はやり目は、強力な感染力を持っています、いつものアレルギー性結膜炎だと、勝手に判断していると、家族や他人にまでうつしてしまいますので、注意が必要です。
ドライアイ(乾性角結膜炎)
概要
涙の分泌低下によるもので、中年女性に多かったが、最近は冷房の効いた部屋で仕事をする若い男女にも増えて来ています。
ドライアイで涙は止まらない原因
乾燥によって目の表面が正常な働きが出来なくなっており、風などの刺激によって容易に涙が流れます。
症状
・目の乾燥や痛み
・目の違和感(ゴロゴロする)
・目が疲れる
・まばたきがスムーズに出来ない
・目を10秒以上開けていられない
何科?治療法は
ドライアイは眼科受診となりますが、難病などから来るドライアイの場合は、内科や専門外来でも点眼薬は処方されます。
(人工涙液やヒアルロン酸液など)
自分での対処
エアコンなどの冷えや乾燥、疲れがありますので、まずはゆっくりと目を休めましょう。
そして、目の周囲の循環を良くする意味で温めてみましょう。
ドライアイの注意点
涙が正常に働いていませんので、目を守るバリア機能が低下しています。
角膜の表面が傷つく事もありますので、症状が強い時には眼科受診をして下さい。
また、シェーグレン症候群という病気(難病)が隠れている場合がありますので、目の乾燥の他、口腔内の乾燥がある場合には内科や専門外来を受診して下さい。
涙道閉塞
概要
文字通り、涙が通る道が詰まってしまう事で、涙の行き先が無くなり溢れ落ちます。
涙道閉塞で涙が止まらない原因
涙はまばたきの度に、目の表面を潤し、不要になった涙が鼻の方へ排出されますが、この涙道が詰まると鼻へは流れて行けなくなり、頬を伝って流れます。
症状
・流涙
・常に涙が目の周りにある為、皮膚のただれ
・目の縁の発赤
何科?治療法は
涙道閉塞は、涙の通り道を洗ったりする必要があるため、眼科受診となります。
涙道が詰まる事で炎症を行う場合がありますので、抗生物質や抗炎症剤の点眼薬が処方される事もあります。
自分での対処
・目頭のマッサージ
・目の周囲を清潔にする
・不潔な手で目の周りを触らない
涙道閉塞の注意点
涙道閉塞から涙嚢炎を引き起こす場合がありますので、自分でマッサージをする際には綺麗に手洗いをした後に行う様にしましょう。
また、目の周りの皮膚は薄くデリケートな為、力任せにマッサージをすると皮膚を傷める危険性があります。
結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)
概要
弛緩(しかん)とは、加齢により筋肉が緩んでおり、「あ~かんべぇ~」を自然としている様な状態です。
目を守るはずの結膜が緩んでしまい、まばたきが上手く出来ません。
結膜弛緩症で涙が止まらない原因
まばたきをすると涙が目の表面を潤しますが、弛緩している事で潤す事が出来なくなってしまうという事とたるんだまぶたが涙道をふさいでしまって、涙が溢れ出ます。
うつ病
概要
うつ病は誰にでも起きる病気で、真面目で責任感が強く、周囲からの評価も高い人が多い傾向があります。
こういう人は自分の許容量を超えても頑張ってしまい、ストレスを溜め過ぎて、ある時急に心のバランスを崩してしまいます。
うつ病で涙が止まらない原因
悲しい気持ちになり、ちゃんと出来ない自分に自己嫌悪を抱き、ひどく落ち込んでいたりします。
出来ていた自分が「出来なくなる」事を受け止めていく作業は、とても辛くて悲しい事です。
ネット上で涙が止まらない人のお悩みの声
感情の昂りや悲しいこと痛いことがあったわけでもないのに、涙が止まりません。
電車や車に乗っていてパニック障害の予期不安から発作になり過呼吸に陥ることはありますが、その他身体の異常はありません。持病の関係で血液検査やCTなどその他諸々の検査では何の異常も見つかってはいません。
日中、食べ物は出来るだけ見たくなく、しかしコーヒーだけは無性に、飲まないと頭がおかしくなるんじゃないかと焦るような気持ちになります。
夜は眠気がなく、ひたすら涙が出ないように我慢の時間です。我慢をしているうちに、吐気に襲われることも多く、何故意味もないのに涙が出るのか、自分をコントロール出来ないのか虚しく情けないです。
身体は元気なのに、思考だけが落ち着かなくて、文章もうまく纏められず、申し訳ありません。
気持ちを言葉にできる場所がなく、質問ではないのにごめんなさい。自分ではどう対処すれば治るのか分からなくて、助けてほしいです。
何か、薬でも飲めば治るのでしょうか。成人にもなって、こんなちゃんとしてないのは情けなくて、許せないです。
■回答
「成人にもなって、こんなちゃんとしていないのは情けなくて、許せないです」
本当に、辛いですよね。
情けなくて涙が出る気持ち、よく分かります。
自分では原因が分からないから、解決のしようがありませんものね。
お話を聞く限りでは、今あなたは「うつ状態」になっているのではないかと思われます。
うつ病の原因はハッキリとはしていませんが、脳内の神経の伝達物質の働きが悪くなっているのではないかと言われ、実際に薬物療法でうつ状態の改善も見られている方も大勢いますので、一度治療をしてみる事をお勧めします。
うつ病は誰にでも起こり得る病気です。
過度のストレスや環境変化、自分の許容範囲を超えても尚、頑張った為に心と体のバランスを崩したのでしょう。
あまり頑張らずに、物事程々にしないと必ず体を壊します。
今は「体と心を休めなさい」と言われているのだと思って、自分を責めないようにしましょうね。
最後に
体は実に上手く出来ています。
普通は、何の支障もなく生活できるのですが、どこか不具合が出ると、すぐにお知らせしてもらえる様な仕組みも備わっています。
普段とは「ちょっと違う」という変化に素直に反応して行動すれば、それ以上悪くはなりませんので、億劫がらずに然るべき所に行って下さいね。