朝起きると、目の周りが腫れていて出掛ける事が出来ない~なんて経験した事はありませんか?
目の周りは、他の部分と比べると皮膚が薄く、毛細血管も浅い所にありますので、刺激に弱く容易に腫れてしまいます。
今回、どうして目の周りが腫れるのか?その原因について、調べてみました。
目の周りの腫れの原因とは?
目の周りの腫れはこの6つの可能性があります。
- ものもらい(麦粒腫)
- 結膜炎
- 眼瞼炎
- 涙嚢炎
- アイプチ
それぞれ見ていきましょう。
ものもらい(麦粒腫)
概要
皮脂腺や汗腺などの分泌腺やまつ毛の根元から、細菌が侵入した事による急性化膿性炎症の事を言います。
皮膚には常在菌が付着していますので、完全に細菌を取り除く事は困難なため、免疫力が低下した時には特に注意が必要です。
ものもらい(麦粒腫)で目の周りが腫れる原因
急性化膿性炎症なので、細菌をやっつける為に白血球が集まって来ています。
細菌を攻撃するために血液が集まっていますので、どうしても赤みと腫れや痛みが伴ってしまいます。
症状
・目の縁の一部に発赤と腫れ
・目やに(眼脂)
・化膿し排膿することも
・痛み
・ゴロゴロとした違和感
何科?治療法は
ものもらいは、眼科を受診し抗生物質の眼軟膏や点眼を処方してもらいます。
症状が治まらない場合には、抗生物質の内服を併用したり、切開を行う事もあります。
見た目があまりよろしくないので、早めの受診をお勧めします。
自分での対処
病院にはどうしても行きたくない場合には、
・目の周りを不潔な手で触らない事(清潔にする)
・前髪が目にかからない様にする
・過労やストレスを避け、食生活を見直し、まずは休息を。
・コンタクトやアイメイク等は暫くしない
ものもらい(麦粒腫)の注意点
普段はものもらいにはなりませんので、体が疲れていたり、ストレスなどで免疫力が低下している事が予測されます。
また、ものもらいを繰り返す人は糖尿病などが隠れている場合がありますので、一度内科の先生に相談してみた方が良いでしょう。
結膜炎
概要
結膜炎とは、「あ~かんべぇ」とした時に赤く見える部分の炎症を言います。
細菌やウイルス、アレルギーなどが原因で、痒みや痛みの他に全身にも及ぶ症状を呈する事もあります。
結膜炎で目の周りが腫れる原因
結膜は毛細血管が非常に多くあり、充血しやすいためです。
症状
・強膜(白目)まで充血する
・涙が出る(流涙)
・目やに(眼脂)が多い
・全身の倦怠感や咽頭痛などの出現
・痛みや違和感
何科?治療法は
結膜炎と一言で言っても、アレルギー性結膜炎や急性カタル性結膜炎・急性出血性結膜炎・流行性角結膜炎と他人に容易に感染してしまうものもあるため、「目が充血した」となれば、様子を見ないで眼科受診した方が良いです。
治療法については、
・細菌性 → 抗生物質の点眼や眼軟膏
・ウイルス性 → 特効薬はなく副腎皮質ステロイド剤の点眼を使用
・アレルギー性 → 抗アレルギー剤と副腎皮質ステロイド剤の併用
自分での対処
基本、清潔にする事が大事となります。
・手洗いを良くする
・目を擦らない
・人混みの所には行かない
・原因となるアレルゲンを近づけない(マスク・帽子・眼鏡の着用)
結膜炎の注意点
人にうつす危険性の高い結膜炎の場合には、感染対策をキチンと行わないと人格を疑われてしまいます。
目が痒いからと言って、擦ったりすると余計に症状が増悪してしまい、酷い場合には角膜まで傷つけてしまい、視力に影響を及ぼす場合があります。
眼瞼炎
概要
眼瞼炎とはまぶたに起こる炎症で、細菌やウイルスによる感染性のものと、化粧品や薬剤などによるかぶれが原因の非感染性のものがあります。
眼瞼炎で目の周りが腫れる原因
ヘルペスウイルスでは、まぶたの縁に湿疹や小水疱が出来、破れたり痂皮(かさぶた)を作ったりします。
原因が化粧品や薬剤の場合は、使用を中止しない限り、かぶれは良くなりません。
症状
・小さい水疱や湿疹が出来る
・浸出液が出る
・経過が長い場合がある
・潰瘍化したり瘢痕化する場合がある
何科?治療法は
眼科受診が基本です。
・ヘルペス性 → 抗ウイルス剤の使用
・非感染性 → 清潔 + 副腎皮質ステロイド剤の使用
自分での対処
・炎症のある部位を触らない
・手洗いを行う
・症状のある時に新しい化粧品を使わない
眼瞼炎の注意点
ヘルペス性の眼瞼炎の場合は、体の抵抗力が低下して来た場合には再発をする危険性が高いため、普段から健康管理には気をつけ、疲れない様に心がけた方が良いです。
薬品や化粧品にかぶれた場合には、アレルギーの体質から来ている場合があり、同じ成分が含まれているものには注意が必要です。
涙嚢炎
概要
目と鼻をつなぐ道が詰まり、菌が繁殖し炎症を起こした状態を言います。
赤ちゃんの場合には先天性のものが多く、治療の場面をお母さんには見せられません。
涙嚢炎で目の周りが腫れる原因
目の鼻をつなぐ涙管が狭窄し、その上にある涙嚢部に菌が繁殖し炎症を起こすので、目の下のクマが出来る場所と鼻筋の間位の位置が腫れます。
炎症が起きるとその部位は、充血し腫れます。
症状
・目やにが多くなる(眼脂)
・涙嚢部が強く痛み、腫れと発赤を伴う
何科?治療法は
眼科受診をして、初期治療を行いましょう。
涙嚢炎は再発しやすい疾患ですので、定期的な通院も視野に入れる必要があります。
自分での対処
・涙嚢マッサージを行う
・慢性的になった場合には点眼薬を使用
・目の周りの清潔と手洗いを行う
涙嚢炎の注意点
涙嚢炎を起こした場合には、涙嚢内の濃を排出させます。
その際には、涙管が詰まっていないかどうかの検査も必要となり、針金みたいなものを通しますので、恐怖感があります。(出来れば、こうなる前に病院に言って頂きたい)
涙管の通過障害があれば、再発を繰り返しますので、ただの感染症だと安易に考えずにキチンと然るべき病院に行き、治療を受けて下さい。
アイプチ
概要
アイプチとはくっきり二重にするための接着剤。
手軽に二重を手に入れる事が出来るので、使用する人が多いが、デリケートなまぶたに接着剤を使用する事でかぶれる人がいます。
アイプチで目の周りが腫れる原因
皮膚が薄くデリケートな上に、接着剤を付けるので、皮膚のストレスが高く大きな負担をかけてしまします。
ひどく腫れるとかぶれが良くなるまでに、数か月かかる人もいます。
ネット上で目の周りの腫れに悩んでいる人の声
目の周りのただれ、かゆみに悩んでいます。
私の母(62歳)が、目の周りのただれ、かゆみに悩んでいます。
今年の春から、目の周りが赤く腫れ、かゆくなり始めたそうです。
もともと花粉
なので、今年は酷いなと思っていましたが、現在に至るまで症状が続いています。何件か病院に行きましたが原因がわかりません。
母は日光に当たるとかゆくなると言っていますが、一日家の中にいてもかゆくなることがあります。
また、今年の春から姉が離婚して息子(6歳)と猫4匹を連れて実家に帰ってきています。それまで実家で飼っていた猫とあわせて8匹になるので、アレルギー?とも思います。
孫の世話などで生活環境が変わったのも原因かもしれません。
いずれにせよ、病院に行ってもはっきりしないので困っています。
一応薬を処方されていて、塗るといくらかいいみたいですが、ステロイド剤なので、使い続けるのは良くないと思います。
毎日腫れているわけではないのですが症状が強く出てる時は見ているだけでかわいそうになってしまいます。
何か思い当たる事がある方、アドバイスを頂けるとたすかります。
また、病院で看てもらうのは皮膚科でいいのでしょうか?大変困っています。どうぞよろしくお願いします
■回答
お母さん大変ですね。
お孫さんの面倒から猫の世話、休む暇などありませんね。
元々、花粉症という事ですから、アレルギーがあるのは間違いないと思いますが、それに加え、日光(紫外線)、疲れなどが、体の回復を妨げているのではないでしょうか?
まずは、ゆっくり休息する時間を作ったり、体の回復を促す様な工夫をしてみてはいかがですか?
外に出る際にはUV対策を行い、マスクや眼鏡の着用などをするだけでも、花粉による刺激を防げます。
お母さんは皮膚科でパッチテストをしてもらい、ある程度何が原因なのかを調べた方が良さそうです。
そして、目の周りにも症状があるのであれば、眼科も受診した方が良いです。餅屋は餅屋ですから。
最後に
目の周りはとても腫れやすく、見た目も良くありません。
ビジネスシーンでは相手をシバシバ驚かしてしまう事もあります。
普段から「清潔」「健康管理」「休息」を行えば少なくても防げる疾患もありますので、皆さん、どうか頭の片隅に置いて実践して頂きたいと思います。