抗生物質は、体に侵入した細菌や病原菌を退治してくれますが、下痢になるのはなぜでしょう?
病院では、抗生物質を処方する時に、副作用である腹部症状に対し整腸剤や胃の薬を一緒に処方します。
これって下痢するからってことですよね?
ここでは、抗生物質で下痢はいつまで?ヨーグルトで対策ができる?について紹介していきます。
抗生物質で下痢になる原因は?
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抗生物質で善玉菌も悪玉菌やっつけてしまう
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下痢が起きやすい
抗生物質は善玉菌であろうが悪玉菌であろうが、とりあえずやっつけてしまいます。
抗生物質を服用するには、それなりの理由があります。
自分が持っている免疫力だけでは戦えないので抗生物質の力を借ります。
という事はすでに、
体に侵入して来た細菌や病原菌に対し戦い戦力を失っている状態ともいえます。
抗生物質で下痢が出た時の対処法・注意点は?
酷い下痢で血便などが出るようであれば、病院に連絡をして相談しましょう。
そうでない場合には、
途中で薬を中断する事の方がリスクは高いです。
なぜかというと抗生物質を服用しても、薬の効果が出始めるのには少し時間がかかります。
下痢をしたという事はやっと抗生物質が効き始めたと思っても過言ではない位ですから、その時に薬を中断してしまうと、悪さをしている菌を殺しきれないうちにやめてしまう事になり、治りずらくなってしまいます。
抗生物質に対する耐性菌を作り出す恐れもありますので、特に子供の場合には、小児科の先生に相談した方が良いです。
実際にはどの程度の下痢だと先生に相談した方が良いの?
下痢の回数と便の性状をチェック!
まずは、通常の排便についてですが、
1日3回~1週間に3回くらいのペースであれば、正常範囲内と考えて大丈夫です。
個人差がありますので、一概に毎日出ていないからダメとか、1日に何回も出るからダメという訳ではありませんが、2~3日に1回位の間隔であったのが、
抗生物質を服用してから、
1日に3回に増え、水のような便の性状であれば、それは下痢と言え正常範囲ではなくなります。
このような場合には先生に相談した方が良いでしょう。
ですが、便の色や性状については、普段からよく観察しておいた方が良いです。
こんな下痢便の色は要注意!
普段とは違う色の便が出た時には要注意です。
食べ物や薬などで、色が変わる場合はありますが、普段と変わらない生活を送っていて、便の色が変わった時には一度受診をした方が良いでしょう。
赤い便が出た時に疑われる病気
大腸がん・直腸がん・大腸ポリープ・直腸ポリープ・潰瘍性大腸炎・クローン病・虚血性大腸炎・内痔核など
粘血便が出た時に疑われる病気
赤痢菌・アメーバ-赤痢・細菌性食中毒・潰瘍性大腸炎・クローン病など
黒い便(タール便)が出た時に疑われる病気
食道静脈瘤・マロリー・ワイス症候群・胃がん・胃十二指腸潰瘍など
白っぽい便が出た時に疑われる病気
A型急性肝炎・B型急性肝炎・胆石症・胆管がん・膵臓がんなど
ヨーグルトを食べると下痢が減るって話も。
ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌が入っているため、下痢症状が良くなります。
しかし、即効性がある訳ではないので、食べてもすぐには効果が出ません。
なぜかと申しますと、ヨーグルトを食べて腸までに到達する時間が数時間あります。
そして、そこから生き残った乳酸菌やビフィズス菌が増殖してからの話になりますので、ヨーグルトだけに頼る訳には行かない事がお分りでしょう。
乳酸菌を取り続けていても、不規則な生活を送り暴飲暴食や睡眠不足が慢性的にあった場合には、効果は期待できません。
ヨーグルトは治療のサポートにはなるかもしれませんが、第一選択の治療法とはなりませんので、普段から感染症に負けない体作りをして行く事の方が大事です。