ヨーグルトでピロリ菌は除菌できるのでしょうか？
できないまでもどれくらい除菌の手助けになるのか？
ヨーグルトと言っても種類が色々ありますが、どれでもいい訳ではなさそうです。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は胃酸でほぼ死滅してしまいますから、胃の中で元気に生き延びているピロリ菌に勝てる訳がありません。
では、ヨーグルトの何がよいと言われているのかを調べてみました。
ここでは、ピロリ菌でヨーグルトの除菌効果はどのくらい？について紹介します。
ピロリ菌でヨーグルトの何が効果的？
ヨーグルトだったら、なんでも良いかというとそうではありません。
ヨーグルトもピンキリなんです。
ラクトバチルス・ガゼリ21株（LG21）が入っているヨーグルトが効果的と言われています。
LG21というのは、
ビフィズス菌ではなくラクトバジル属という分類の中にあり、胃酸に強い為、ピロリ菌を除菌する際に活躍するという事です。
でもどのように効果があるのか？良く分からないですよね～。
ラクトバチスル・ガゼリ21株って、どういう菌？
「LG21」って、他のヨーグルトと何が違うの？
胃酸に強いピロリ菌は、その一方では乳酸菌にめっぽう弱いという特性を持っています。
でも、普通のヨーグルトの中の乳酸菌というのは胃酸でほぼ死滅してしまいますので、ピロリ菌に到達することが出来ませんでした。
そのLG21は、胃酸に強いという特性を持ち、ピロリ菌が苦手とする乳酸を出すので、ピロリ菌の増殖を抑える事が出来るという事です。
LG21の３つの特徴
1.耐酸性に優れ、胃酸の中で生きる
2.ピロリ菌よりも耐酸性能力が高く、すぐに消化されない
3.高い繫殖力により、長くとどまる
結果、ピロリ菌と戦う乳酸菌と言われています。
ピロリ菌でヨーグルトはどのくらい食べたらいい？
ヨーグルトの摂取期間ですが、除菌治療中は食べた方が良いです。
東海大学の研究グループの内容を見ますと、
朝・夕1日２回という食べ方をしていました。
除菌中は治療している為、致し方ないとしても、毎日摂取はあきないのかなぁ～？という心配もありますが。
ピロリ菌以外にも乳酸菌は効果があるの？
除菌終了後も継続的に摂取していた方が体にとっては良いです。
乳酸菌は善玉菌ですからね。色々な雑菌を食べてくれます。
「虫歯菌」「インフルエンザウイルス」
8～48週間以上継続的食べた方が良いと書いてある所もありました。
ヨーグルトだけでは除菌は無理？
いくら乳酸菌が雑菌をやっつけると言っても、ヨーグルトだけではピロリ菌の除菌は出来ません。
菌の増殖を抑える効果はあるようですが、かなり継続的に食べなければいけません。
東海大学の研究によると
３１名対象にLG２１入りヨーグルトを８週間摂取してもらったうち３名の方は、ピロリ菌がゼロになったという報告もありました。
ただ、確率だけで言うと１０分の１ですし、ピロリ菌がどの位いたのかも分かりませんから、LG２１入りヨーグルトだけで除菌出来ますとは、言えないでしょうね。
もし、私が胸やけや胃痛にいつも悩まされていたとして、医師に「これピロリ菌です」と言われたら、迷わず抗生剤などによる除菌を選択します。
間違っても「ピロリ菌がいましたか～、じゃヨーグルトを食べます」とはなりません。
だって、ピロリ菌を放置すると、将来胃癌の危険性がグーンと上がりますもの。
ピロリ菌を放置すると本当に癌になるの？
胃癌になった方にピロリ菌がいるかを調べますとほぼ100％に近い数字でピロリ菌が検出されます。
ピロリ菌を除菌する事は胃癌を予防するという結果にもなる訳です。
ですから、ピロリ菌がいる事がはっきりと分かった場合には、しっかりと除菌する事をお勧めします。
そして、その効果を更に上げるためにLG２１入りヨーグルトを摂取する事は大いに賛成しますが、乳酸菌だけで何とかしようと思うのだけは、やめて頂きたいです。
ヤクルトもピロリ菌に効果的って本当？
同じ乳酸菌なので、効果は多少あるでしょう。
でもそれだけでは、ピロリ菌を除菌できるとは思わないで下さい。
乳酸菌類は補助的なものであって、治療として一つの選択肢にはなりません。
善玉菌を増やす事は、健康的な体を作る上で大事な事ですが、「良いものだ」となった途端、それだけを摂取して、偏った栄養状態となってしまう人が必ず出て来ます。
あくまで、食品はまんべんなく摂取することが基本です。