扁桃腺に白い膿ができる2つの原因は?

扁桃腺は、ヒトによって、ほとんど見えなかったり、親指大だったりしますが、口を大きく開けたときに上あごの方から垂れ下がっている口蓋垂(こうがいすい)の両脇あたりに見える、丸く腫れている部分のことを言います。

ここでは扁桃腺に白い膿ができる原因、症状、対象法、注意点についてご説明していきます。

目次

扁桃腺に白い膿ができる原因は?

扁桃腺に白い膿ができる原因は?この「2つ」の可能性があります。

  1. 扁桃腺炎(へんとうせんえん)
  2. 膿栓(のうせん)

それぞれ見ていきましょう。

扁桃腺炎(へんとうせんえん)

概要

扁桃腺が赤く腫れて白い膿が付いていると、扁桃腺炎の可能性があります。扁桃腺炎は風邪などの細菌感染で炎症が起こり、悪寒と高熱を伴います。この白い膿は、「白苔(はくたい)」と呼ばれています。

扁桃腺炎で扁桃腺に白い膿ができる原因

扁桃腺炎は小児や青年が多くかかり、高齢者では扁桃腺が小さくなっているのでかかりません。また現在ではのどを綿棒でこするだけで扁桃腺炎の原因となっている正確な細菌やウイルスが分かり、それぞれで診療の仕方も変わってきます。

症状

急性扁桃炎と慢性扁桃炎の2つがあります。

「初期状態」

・扁桃腺が赤く腫れて、痛みが出る
・飲食時などにのどに違和感を感じる

「急性扁桃炎にかかると」

・38℃以上の高熱
・食事や唾液を飲み込む際の痛みが初期よりも強くなる
・扁桃腺に白い膿が付着する
・頭痛
・倦怠感
・関節痛
・悪寒
・頸部リンパ節腫張
・中耳炎を併発する場合もある

「慢性扁桃炎にかかると」

慢性扁桃腺炎とは、扁桃腺炎を1年に2回以上繰り返している場合のことを言います。以下の症状に加え、慢性扁桃腺炎になってしまった場合は、合併症の危険性もあります。

また、慢性扁桃腺炎を発症してしまうと、薬での改善は見込めないので、普段から十分な睡眠と栄養と規則正しい生活がとても大切になってきます。

「慢性扁桃腺炎の症状」

・食事や唾液を飲み込む際の痛みが初期よりも強くなる
・頭痛
・耳の痛み
・喉の乾燥
・咽頭の異常感

下記の3つの特殊な扁桃腺炎の場合には、熱が長引いたり、合併症が出たり、ヒトへ感染しやすかったりします。

扁桃腺に白い膿が見られた際は、合わせて他の症状が出ていないかも確認してみましょう。

「溶連菌感染症」

・ひどい咽頭痛
・発熱
・体、手足、顔にかゆみのある細かい赤い発疹が出る
・苺状舌になる
・扁桃腺、咽頭が赤く腫れる
・扁桃腺に白苔が付着する
・軟口蓋に小さくて赤い粘膜発疹が出る
・吐気があり、嘔吐をする

「アデノウイルス感染症」

・咽頭痛
・5日間ほど持続する38℃以上の高熱
・扁桃腺、咽頭が赤く腫れる
・扁桃腺に白苔が付着する

「伝染性単核症」

・咽頭痛
・1から3週間ほど持続する発熱
・頚部リンパ節腫脹
・全身倦怠感
・扁桃腺、咽頭が赤く腫れる
・扁桃腺に白苔が付着する

何科?治療法は

耳鼻咽喉科を受診しましょう。治療法はペニシリン系抗生物質の内服、のどの消毒、対処療法としての鎮痛解熱剤を内服します。早めに治療を開始し、水分を沢山摂り安静を保つことで、一般的な扁桃腺炎の症状は2日くらいで良くなります。

溶連菌感染症の場合だと、ペニシリン系またはセファロスポリン系の抗生物質を内服すれば、2から3日以内に症状が改善し、 ヒトへの感染力も低下します。

ただし、合併症が起きないように、抗生物質は1から2週間服用する必要があります。

アデノウイルス感染症と伝染性単核症に関しては、ウイルスに対して有効な薬がないので、自然治癒を待つしかなく、解熱剤等の対症療法になります。

上記の治療を怠ったり、途中で薬を飲むのをやめてしまうと、扁桃腺周囲炎になる可能性が高くなります。医師から完治したと診断されるまでは、きちんと治療を行いましょう。

自分での対処

「風邪を予防する」

・手洗い・うがいをする
・空気清浄機や加湿器を使う
・十分な睡眠を摂る

「免疫力を上げる」

・バランスのとれた食事、特にビタミンCを摂る
・適度な運動をして、十分な睡眠を摂る

「喉を保湿する」

・マスクを付ける
・こまめにうがいをする
・蒸気吸入器を使う
・1日に1,500mlの水を少しずつ飲む
・加湿器で部屋の湿度を40から70%にする
・禁煙する
・口呼吸ではなく鼻呼吸を心がける

扁桃腺炎(へんとうせんえん)の注意点

急性扁桃腺炎が悪化すると、扁桃腺だけでなく、その周りにも炎症が及び、「扁桃腺周囲炎」になってしまいます。

そしてさらに悪化すると、扁桃腺の周りの隙間に膿がたまり、「扁桃腺周囲膿瘍」になってしまいます。

この扁桃腺周囲膿瘍になるまで進行すると、首や胸にまで膿がたまる命に関わる病気になる恐れが出てくるので、入院が必要になります。とくに糖尿病や腎臓病のヒトは、扁桃腺炎の悪化が早いため注意しましょう。

膿栓(のうせん)

概要

扁桃腺のくぼみに白っぽい塊がたまっている場合、それは膿栓である可能性が考えられます。

膿栓(のうせん)で扁桃腺に白い膿ができる原因

膿栓とは、扁桃腺で免疫が細菌などと戦った結果にできた物質や、食べ物のカスなどであり、白苔とは別物で、目で確認できない部分に慢性的にたまっています。

膿栓は自然にポロッと取れて口の外に出てくる場合もよくありますが、これが小さいながらも非常ににおい、「くさい玉」と呼ばれるほど強烈なにおいです。

症状

・扁桃腺炎を繰り返す場合や重症化を起こす
・いびきや睡眠時無呼吸症の原因となる扁桃肥大
・口臭が気になる
・咽喉頭の違和感が続く

何科?治療法は

耳鼻咽喉科を受診しましょう。治療法は健康なヒトなら放置していても大丈夫ですが、上記の症状が気になる人は、専用の器具での膿栓の吸引やくぼみの洗浄します。健康保険適用です。

自分での対処

・うがいをする
・口呼吸ではなく鼻呼吸を心がける

膿栓(のうせん)の注意点

のどに違和感を感じて、のど奥を見て、扁桃腺にくっ付いているのが膿栓だった場合は放置していても大丈夫ですが、白苔だった場合には扁桃腺炎にかかっている可能性があります。すぐに耳鼻咽喉科を受診して、検査を受けましょう。

ネット上で扁桃腺に白い膿ができた人の声

扁桃腺に白い膿ができる原因で悩んでいるのはあなただけではない!
インターネット上でこのような悩みを見つけました。

扁桃腺に膿のような白いものや、ブツブツがあって つばを飲み込むのが痛いです。
熱も37度あります。 4日後に旅行に行くのですぐにでも治したいです

完治とはいかなくても、せめて痛みをあまり感じない程度にまでなりたいです。
どうしたらはやく治りますか? 教えてください!

すぐに耳鼻咽喉科を受診して、検査を受けましょう。

扁桃腺炎の場合、治療法はペニシリン系抗生物質の内服、のどの消毒、対処療法としての鎮痛解熱剤を内服します。早めに治療を開始し、うがいをして、水分を沢山摂り、安静を保つことで、一般的な扁桃腺炎の症状は2日くらいで良くなります。4日後の旅行に行けると良いですね。

最後に

扁桃腺に白い膿ができる病気は沢山あることがよく分かりましたね。
扁桃腺炎はのども痛くなるし発熱もあるので

・手洗い・うがいをする
・空気清浄機や加湿器を使う
・十分な睡眠を摂る
・バランスのとれた食事、特にビタミンCを摂る
・マスクを付ける
・禁煙する
・口呼吸ではなく鼻呼吸を心がける

早く治すためにはこのようなことが必要になります。

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