インフルエンザウイルスに感染した場合、突然の高熱と全身倦怠感・筋肉痛や関節痛などの全身症状が現れるのが特徴ですが、ついで多いのが鼻汁・咽頭痛・咳などの上気道炎症状となります。
体質などによっては、上気道炎症状の方が強く出る方もいます。
インフルエンザの喉の痛み
インフルエンザの喉の痛みの原因は?
喉の痛みは体内に侵入して来たウイルスに喉(扁桃腺)が戦っているという証拠なので、正常な働きと言えます。
体の防御機構の一つとして、鼻腔と扁桃腺があります。
扁桃腺を取ってしまって(扁桃腺が)無い方がいます。
扁桃腺がないので熱は出ませんが、ダイレクトにバイキンが通過してしまうという事で、現在は扁桃腺を安易に取る人は少ないと聞きます。
喉の痛みが治らない対処法!薬はOK?
インフルエンザウイルスに感染したら、基本的な対処を行い、更に喉に対するケアをプラスするのが良いでしょう。
唾液を飲むだけでも、喉が腫れている時は痛いので、一般的な方法としては、
「のど飴をなめる」「トローチをなめる」等を行い、口腔内の乾燥を防ぎます。
私個人の話で言うと「飴を食べる習慣がない」ため、殆ど食べた事が無かったのですが、扁桃腺が腫れて、うがいも出来ない・唾液も飲めない時に「のど飴」をなめてみた所、驚く程に喉の痛みが和らぎました。
のど飴恐るべし!効果ありです!
小さなお子さんに飴を与える場合には
「窒息」の危険性がありますので、飲み込んでも大丈夫な大きさのものを選んで下さい。
子供は寝ながら食べたりするので、喉の奥に飴が落ちてしまう危険性があります。
のど飴で、唾液が出れば口腔内に居る細菌も唾液で流されますので、痛みも和らぎ一石二鳥かもしれません。
痛み止めの様な薬を服用したい場合は
医師に相談した方が良いです。
自宅にある痛み止めも安易に服用してはいけません。
インフルエンザに感染した時に服用しては行けないお薬がありますので、安易にドラックストアなどで市販薬を購入しないようにしましょう。
インフルエンザウイルスに感染した場合の対処
感染拡大をさせない事と一刻も早く回復するように治療に専念する事です。
・環境を整える(加湿・換気・隔離・消毒)
・栄養と水分を摂る
・休息と安眠
・マスクの着用(ヒトにうつさないという効果と口腔内の保湿になります)
・手洗い励行
・症状があるうちは出掛けない(発症から最低5日間)
喉の痛みが悪化するとどうなる?注意点は?
インフルエンザに感染した方100人に症状を聞いたデーターがありますが、約14%の方が「咽頭痛がある」と答えたそうです。
そのデーターを見るとすごく数が多い訳ではありませんので、喉の痛みがひどく、そして長く続時には、インフルエンザ以外の病気も疑った方が良いかもしれません。
扁桃腺が元々大きい方は、腫れる事で、喉の通り道が狭くなりますので、息苦しさを伴う場合があります。
そういう時には、すぐ病院受診をして下さい。
高熱と喉の痛みは、溶連菌感染症かも?
溶連菌感染にも要注意!
インフルエンザに感染して、咽頭痛を訴えたケースの中に溶連菌にも同時に感染していたという事例の報告が結構な数でいる様です。(日本外来小児科学会の研究発表から)
インフルエンザ陰性で、咽頭痛があった為、調べたら溶連菌に感染していたという事もありますので、高熱があって咽頭痛もある場合には、インフルエンザウイルス感染と溶連菌感染の双方を疑うのが小児科医の常識のようです。
インフルエンザウイルスに感染した時に、体質や体調により様々な症状が出て困惑すると思いますが、日常的に「感染しないためにはどうするのか?」という意識を持ち、健康管理を行えば、特効薬も予防注射もありますので、怖い感染症ではありません。