おたふく風邪になると合併症を起こしてしまうヒトもいます。その中でも最も多いのは無菌性髄膜炎です。
ここではおたふく風邪の無菌性髄膜炎の症状、治療法、についてご説明していきます。
おたふく風邪と髄膜炎
おたふく風邪で髄膜炎になるの?
おたふく風邪の合併症で一番多いのは無菌性髄膜炎です。
症状がでる頻度は、おたふく風邪にかかった患者の2~10%と言われています。
髄膜炎の症状のない場合でも
髄液の検査で、異常を示すことがあります。
髄膜炎の発症時期は、耳下腺が腫れ出してから4日以内が50から60%となっていますが、耳下腺が腫れ出す前(20%)や耳下腺が腫れない場合(4から5%)もあります。
予後は良好で、大部分は2週間程度で、安静にしていれば、後遺症も無く治ります。
おたふく風邪の髄膜炎はどんな症状?前兆は?
おたふく風邪髄膜炎の症状は?
おたふく風邪髄膜炎の症状は年齢によって違いがあります。
年長児や成人では頭痛、嘔吐、うなじの硬直などが症状として多いですが、年少児ではこれらの症状がはっきりでないことが多いといわれています。
前兆は?
耳下腺が腫れてから3から10日後に高熱、頭痛、嘔吐、けいれんの症状がでます。
おたふく風邪の髄膜炎の注意点は?
おたふく風邪の髄膜炎の注意点は?
「頭が痛い」と訴えたり、何度も嘔吐した場合は、すぐに病院の小児科か内科へ行きましょう。
難聴になる?
ひとつ怖いのは、おたふく風邪による髄膜炎はムンプス難聴を引き起こす可能性があります。
難聴になってしまうと治療をする手立てがありません。
おたふく風邪の髄膜炎の治療は?
実はおたふく風邪の髄膜炎はこれといった治療方法がありません。
髄膜炎を併発して高熱がある時には解熱剤を飲み、嘔吐がある時には吐き気止めなどを処方してもらうという、対処療法になります。
かなり症状が強く出る事があるため、家庭で看病は難しく、入院治療を行うのが一般的です。
友人と無菌性髄膜炎
友人が中学生の時に、おたふく風邪をこじらして無菌性髄膜炎で、病院に入院しました。
学校に復帰してきたのは、おたふく風邪になってから1か月後でしたが、顔が腫れたのも痛かったけれど、高熱と頭痛と嘔吐が止まらず、とても辛かったと話していました。
大人になってからおたふく風邪にかかると大変なので、赤ちゃんのうちにおたふく風邪の予防接種を受けておくことをおすすめします。
最後に
おたふく風邪の合併症で無症状でも50から60%の高い確率でおたふく風邪髄膜炎にかかってしまうことがよく分かりましたね。
実際に症状がでるヒトは2から10%と少ないですが、患者に頭痛や嘔吐の症状が無いかどうか、注意深く見守る必要があります。
ちょっとでも頭痛や吐き気がしたら、すぐに病院の小児科か内科を受診しましょう。