アデノウイルスは、飛沫感染や接触感染の他、糞便や涙、汚染されたプールの水を介してなど感染経路がたくさんがあります。
そのため抵抗力や免疫力の少ない幼児がかかりやすい理由の一つとなります。
生後6カ月~小学校に上がるまでの間は、とにかく色々な病気に「これでもか」というくらい感染します。
今回は、アデノウイルスに幼児が感染しやすい理由とは?について紹介します。
アデノウイルスで幼児が感染しやすい病気とその特徴は?
咽頭結膜炎(プール熱)
主としてアデノウイルス3型と言われていますが、それ以外にも2・4・7・11型他の感染もあります。
俗名プール熱はアデノウイルスの汚染させたプールの水を介して感染している事が多かったのですが、現在は塩素濃度管理の徹底などによりプールの水での感染は稀とまりました。
特徴としては、
1日のうちに39℃以上の高熱と37℃程度の微熱を繰り返し、4~5日続きます。
扁桃腺が腫れる他、咽頭痛・頭痛・腹痛・結膜炎を引き起こします。
川崎病の症状と非常によく似ています。
流行性角結膜炎(はやり目)
アデノウイルス8・19・37型および53・54・56型の新型アデノウイルスによる感染症です。
目が充血し、目やにが出ますが、
咽頭結膜炎のような高熱は出ません。幼小児では偽膜性結膜炎になる事があります。
はやり目の充血は、
通常の結膜炎とは明らかに違い、充血が酷く、涙や目やに、痒み・痛みが伴い、子供には我慢の出来ない症状です。
子供は単純に目の不快感から、目をゴシゴシと擦り、不機嫌となり、大人にその辛さをぶつけて来ます。その手や顔に付いている涙・眼脂から大人に容易に感染します。
呼吸器感染症
アデノウイルス3・4・5・7型による感染です。重症な肺炎になる危険性があります。
主としてアデノウイルスの3型と7型は乳幼児にかかる事が多く、髄膜炎・脳炎・心膜炎などを併発する事もあり、ダラダラと長引く発熱と咳、呼吸障害など、時に致命的となります。
アデノウイルス性胃腸炎
アデノウイルス31・40・41型による感染です。
乳幼児に多く、腹痛・嘔吐・下痢を伴いますが、高熱はあまり出ません。
症状も2~3日で改善します。
なぜ幼児はアデノウイルスに感染しやすい?
抵抗力・免疫力・栄養状態・体力・基礎疾患の有無の他、環境などにもよりますが、大人と比べ、決定的に違う所は
- 「人と人との距離感が近い」
- 「食べられない物でも口に入れてみる」
という部分でしょうか。
もう少し言うと「清潔」と「不潔」の概念がまだ出来ていないのです。
幼児がアデノウイルスに感染した時の注意点は?
注意点としては、幼児は高齢者と同じで筋肉力が少ないため、脱水になりやすい事と、アデノウイルスとよく似た病気で「川崎病」を見落としてしまう事です。
川崎病は発症から48時間以内に治療を開始しなければ、将来心疾患になる等のリスクが高いため、まずは受診でしょう。
アデノウイルスなのか川崎病なのかの判断は、専門家でさえも判断しずらいので、ノドが赤くて、目の充血・高熱があった場合は、とりあえず検査をしてもらった方が賢明です。
病院へ行くタイミングは?
- 高熱が続く
- 機嫌が悪い
- ぐったりしている
- 痙攣を起こした
- 意識がもうろうとしている
- 下痢・嘔吐を繰り返している
- 寝てばかりいて、遊ばない
- ノドを痛がり水分を飲まないため、おしっこが出ない
このような症状がある時は迷わず、病院に行った方が良いです。子供は正直なので、具合がそんなに悪くない時には、遊びます。
子供は夜間に具合が悪くなる事が多いのですが、それは親が不安になっている姿を鏡のようにキャッチしている事が一つあります。
ですから、かかりつけ医に受診をして診断してもらっている = 大人が安心していられる。
まずは、「大人が安心している」という環境で、子供をみるのが良いです。
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