溶連菌感染症って自然治癒するのですか?
主に子供がかかりやすいといわれている病気で、保育園や小学校で流行します。溶連菌は健康な人の体内に常在する種類もあり、保持しているからといって全てが感染に結びつくとはいえないそうです。
そして最近、こんな噂をよく耳にします。「溶連菌は風邪と同じ。自然治癒するから病院に行かなくても大丈夫」本当でしょうか?
今回は、溶連菌と自然治癒に関する疑問についてご説明します。
溶連菌の治癒
溶連菌は自然治癒するの?
溶連菌感染症は人によっては高熱も出ず、症状が軽いことがあります。軽症の場合は病院での2次感染のリスクもないので、家でゆっくりと自然治癒を待つのもいいかもしれません。けれど、本当に自然治癒するのでしょうか?
実際のところ、溶連菌感染症は自然治癒では治りません。
溶連菌感染症の症状は風邪とよく似ています。
この感染症は、菌が主にのどに感染して起こります。潜伏期間は2~7日で、急な発熱と喉の痛みを訴えることが多いのです。子供に多い感染症ですが、疲れなどで免疫が下がった大人にも感染します。
合併症の原因に!
そんな風邪に似た溶連菌感染症、症状が軽いと見逃してしまいがちですが、ウイスルではなく細菌感染症ですので、抗生物質を服用しないと体内に溶連菌を保菌し続けてしまいます。それは急性糸球体腎炎やリウマチ熱などの合併症の原因にもなります。
溶連菌の症状が現れたら、自然治癒しようとせずに、しっかり病院を受診して、検査・治療を行いましょう。
また、途中で抗生物質の服用をやめると、体内の生き残り溶連菌がその抗生物質への耐性をもってしまい、薬が効かなくなることがあります。
合併症を招く原因にもなりますので、症状がなくなっても処方された薬は全て飲み切りましょう。
ひどくなるとどうなる? 子供の注意点
子供によくみられる溶連菌感染症の症状はこちらです。
- 高熱(38~39度)
- イチゴ舌(イチゴのように下がボツボツになる状態)
- のどの痛み
- 赤い発疹
溶連菌感染症(A群β溶血性レンサ球菌)になると、初期症状として発熱やのどの痛み、頭痛、腹痛、嘔吐などが起こります。
その後、痒みを伴う赤い発疹がリンパ節から全身に広がります。さらにはイチゴ舌、手足の皮がむけるといった症状を引き起こします。
風邪と違って咳や鼻水がほとんどないというのも、この病気の特徴です。
溶連菌はどれくらいで治る?
潜伏期間は2~5日間で、症状は4~5日で治まり、2~3週間で治る事が多いようです。
ひどくなると合併症として、急性腎炎やリウマチ熱を起こす可能性があります。
昔は「猩紅熱(しょうこうねつ)」といわれ、法定伝染病に指定される恐ろしい伝染病とされていました。
皮膚に付いた溶連菌は、接触感染で広がる「とびひ」の原因としても知られています。抗生物質が開発された現在では、溶連菌感染症の診断さえつけば治療は容易になっています。
溶連菌はどんな治療する?
溶連菌感染症は、合併症がなければ早期治療により、症状は軽快するといわれています。早めの受診をおすすめします。
治療で使用するのは、主に抗生物質です。
第一選択薬はペニシリン系の薬剤です。
ペニシリンに対してアレルギーがある場合はエリスロマイシンという薬剤を使用します。
薬は途中でやめないこと!
抗生物質の投与から2~3日で発熱や咽頭痛などの症状は治まってきますが、菌は完全に除菌されないと再発の恐れがあります。症状が治まっても薬の服用をやめないでください。耐性菌を作らないためにも、医師からもらった抗生物質は最後まできちんと飲み切りましょう。
病院へ行くタイミングは?
風邪の症状と大変似ているため、溶連菌感染症に気付かずに受診が遅れるケースが多いようです。
「のどが痛い」「発熱」「体のブツブツ」などの症状がある場合は、早めに病院を受診してください。周りで溶連菌感染症が流行っていないかどうかも参考にしてくださいね。
最近はのどについた細菌の検査で、溶連菌感染症にかかっているのかどうかが10分程度でわかります。お子さんにとっては少々辛いかもしれませんが、陽性ならば早急に治療が必要になります。
ウイルス性の風邪とは違って、自然に治ることはありません。2日以上のどがはれて痛むとき、高熱や発疹が出たときは、必ず医療機関を受診するようにしてください。
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